脱4着競馬研究室

孤高の競馬アナリストの予想奮闘記

母母父って重要なの?

kakikenです。

 

このブログで血統の話において当然のように『母母父』と使っていますが、

競走馬にとって母母父の影響力ってそんなに大きいのか?

と首をかしげる人もいるかもしれませんね。

競馬をする私の知人たちにもそういう人がいました。

関係ない。それも正解だと思います。

情報は使う人によって石にもダイヤにもなりますから。

実際私も、なぜ母母父までチェックしだしたかというと、

JRAのホームページの競走馬情報が母母父まで記載していたから。

それだけです。重要かどうかわかりませんでした。

ただ吸収できるものがあるなら何でも吸収する。

意味があるはず。そう信じてチェックを続けていました。

不思議なもので続けることが『気づき』を生みだすのです!

 

母母父は適性をより鮮明化してくれる 

 

母母父をチェックして最初の頃に気づいたのは、

『開催後半になると強い血統がある』ということでした。

その一つがサクラユタカオーテスコボーイ系でした。

テスコボーイは荒れたタフな馬場が強い、ど根性血統なんだ』と認識した私にとって印象深いレースが、

2014年安田記念グランプリボス

グランプリボスは父サクラバクシンオー(その父サクラユタカオー)。

前年の安田記念2番人気10着大敗。その後一年勝利おろか連対すら無し。

そして迎えたこの安田記念。前日土曜からずっと馬場は不良馬場でした。

『こういう馬場はど根性血統は合うはずだ』

グランプリボスは18頭立て16番人気でした。

それでも絶対来ると思いました。

結果は2着。ゴール直前1番人気ジャスタウェイにかわされてしまいましたが、母母父で学んだ血統の適性が役立った象徴的なレースでした。

 

他の例をあげますね。

例えば『キングマンボ馬場』の日ががあったとします。

あるレースでルーラーシップ産駒たちを選び買いました。

レースの結果は選んだルーラシップ産駒が1着4着でした。

『悔しいな。邪魔をした2、3着に来た馬の血統って?』と2、3着の馬の母母父を見てみる。

すると2着、3着ともに母母父トニービンでした。

あれ? 1着4着だったルーラーシップは母父トニービンです。

『ああ、トニービン馬場でもあったんだ!』

と気づくことがあるのです。

母母父を知らなければキングマンボ馬場だけだったのが、母母父を知ることでトニービン馬場であったことにも気づけたのです。

そしてキングマンボ馬場の時はトニービンもいい馬場がある』と適性の視野を広げることができるようになりました。

 

 

お母さん、おばあさんが重要!

 

例えば『ディープインパクト産駒買ってりゃいいんだよ!』ってレースがあります。

でもディープなら何でもいいわけではありません。

母父がポイントになったりします。

そのレースの適性が『母父がアメリカンな血統しか来ない』とします。

すると、いくらディープ産駒でも母父が欧州血統だったら来ないです。

ディープ産駒は頭数が多いですからね。ディープ産駒なら何でもいいわけなく、やはりお母さんの血統が大切なんです。父親だけ見ていても的中にはつながりません。

 

最後にディープ産駒の話をもう一つ。

キズナリアルスティールといったG1馬に代表されるようにディープインパクトには母父ストームキャットがいいと騒がれた時がありました。

じゃあ母父ストームキャットつければ何でも走るのか?

それは無いです。母母父がポイントになります。

名前は忘れましたが新馬戦でいい勝ち方をした母父ストームキャットのディープ産駒ががいました。でも私はその馬の母母父がゴーンウェストだと知った時点で『ああ、先は無いな』と評価しました。

血統詳しい方なら常識のようなことですが、

このゴーンウェスト系は(2歳ならありえますが)クラシックやG1ではほぼ来ない血統なのです(底力が足りないと推測)。

案の定その馬は(名前さえ覚えてないくらいですから)その後大した結果は残せず終わっています。

母母父を知らなければG1馬と同じ血統。しかし母母父を知ることで化けの皮をはがすこと(予見)ができる。

母母父を知ることはこのように取捨選別においても重要な役割を果たします。

 

まとめとして。

最初は正直意味があると思えないことでも、データとして蓄積し続けたことで意味のあるものに変わっていきました。見えなかったことが見えてくる。視野も広がります。

継続は力なり。続けることに無駄な事はないですよ!

  

 

 

最後の最後に余談として。ゴーンウェスト系ではタワーオブロンドンが短距離G1を勝ってます。だけど産駒の特徴として脆い面があるのは事実です。

今年の三歳で言えばアドマイヤビルゴ

 父ディープ母父ゴーンウェスト系。高額落札馬として注目された馬で実際デビューから連勝、その勝ち方も強いものでした。

しかし私は母父ゴーンウェスト系だったので疑ってかかっていました(母母父レインボウクエストというのも最近のトレンドから外れる、消し血統です)

案の定次走の京都新聞杯単勝1.4倍の1番人気で4着。

敗因は鞍上のミスとかも言われてますが、私はやはり何か足りない馬だと感じました。

(私にはアドマイヤビルゴを消し、ディープボンドから買った会心のレースでした)

アドマイヤビルゴは今後も重賞に出走すれば人気、注目される馬だと思います。

ファンの方には申し訳ありませんが、私は違った意味で今後も注目させてもらいます。