kakikenです。
スプリンターズSの予想が私の悪癖で不的中になったことで凱旋門賞の予想は公開しませんでした。
結果が出た後に何を書いても説得力は無いのですけど、今回しみじみ『重不良馬場は母系が重要、重馬場でいい血統は世界共通』と感じましたので、今回の凱旋門賞の出走馬の血統構成を分析して自分の予想を振り返ってみたいと思います。
まず出走馬の血統構成を書きます
①トルカータータッソ
②ディープボンド
母母父カコイシーズ(ネイティブダンサー系)
③ブルーム
④タルナワ
母父ケープクロス(ダンチヒ系)母母父クリスエス系(ロベルト)
⑤ラブ
出走取消
⑥ラービアー
⑦クロノジェネシス
父バゴ(ブラッシンググルーム系)
⑧モジョスター
⑨ベイビーライダー
⑩アダイヤー
⑪ハリケーンレーン
⑫シリウェイ
父ギャリウェイ(サドラーズウェルズ系)
母父ゼダーン系 母母父ヌレイエフ系
⑬アレンカー
母父ボールドルーラー系 母母父フェアリーキング系
⑭バブルギフト
母父グランドロッジ(ダンチヒ系)母母父ジェネシス(父カーリアン)
⑮スノーフォール
母父ガリレオ(サドラーズウェルズ系)母母父レッドランサム系(ロベルト)
父か母父がサドラーズウェルズ系の馬が14頭中9頭。日本で言えばディープインパクトやキングカメハメハ産駒ばかり出走しているレースと同じです。
そうなると母系が大事になります。
私としては重馬場希望でした。良馬場だと日本馬や日本産スノーフォールを無視できないからです。
そして当日馬場は重馬場。この時点で日本馬は切り。無理です。適性が違いすぎます。良馬場ならギリギリでクロノジェネシスにワンチャンスありとは思いましたが、重馬場では無理。母系にタフさが足りません。ディープボンドは日本の馬場より海外の馬場が合う雰囲気はありましたがやはり母系にタフさがありません。
まず重不良でイメージが湧いた血統がダンチヒ。特にケープクロスです。
ケープクロスは日本でも重不良で狙える血統です。
2009年、不良馬場のダービーを4馬身圧勝したロジユニヴァースの母父がケープクロスでしたね。
まず目についたのは④タルナワ。母父ケープクロス。実績的にも申し分ありません。父シャマーダルというあたりに底力の無さが気になりましたが母系重視からこの馬の軸は重馬場の時点で確定。
あとは相手選びです。太字アンダーライン入れた血統が重不良で狙えると思った血統でした。
目についたのがケープクロス系シーザスターズ産駒⑥ラービアーと⑧モジョスター。
母母父ドクターデヴィアスと言えば2017年田んぼ状態の不良馬場での菊花賞を勝ったキセキが思い出されます。他でいうと例えば今週から始まる東京競馬の芝の重不良馬場で狙える血統でもあります。
ハリケーンレーンは人気でしたのでタルナワとハリケーンレーンが本線でした。ほぼ馬連はこの2頭だと思い込んでしまうくらいでした。
さらに母母父がヌレイエフ系の⑫シリウェイ。ヌレイエフと言えば私が考えた語呂『雨に濡れイエフ』というくらい重馬場で狙いたい血統。
そして最後に①トルカータータッソ。この馬は母父ハイペリオン系がすごく気になりました。日本ではもう芝のレースでは母母父ですら見られなくなったほぼ絶滅した血統。
しかし私が血統を研究しだした10年前あたりでは梅雨や秋の東京の不良馬場で母母父ハイペリオン系は狙い目の馬でした。その時の記憶が強いのでハイペリオン系の名前を見ると重不良馬場では狙いたくなります。2013年の春の天皇賞に参戦して3着だった外国馬レッドカドーの父カドージェネルーがハイペリオン系でした。トルカータータッソはこのカドージェネルーの産駒トイルサムが母父でした。そこからこの馬は相当タフ、不良馬場まで行けば絶対買いだと思っていました。
結局重馬場でトルカータータッソの馬連は買わなかったんですけどね……。
結果は皆さんご存じの通り、トルカータータッソが13番人気で快勝!
最後の直線の脚色は他の馬と全然違ってました。
この勝利で父アドラーフルークの方をグリーンチャンネルではクローズアップしていましたが、同じアドラーフルーク産駒⑬アレンカーは9着ですからやはり重要だったのは母系。ハイペリオン系の底力が生んだ勝利だと私は思います。
1着①トルカータータッソ 13番人気
2着④タルナワ 2番人気
3着⑪ハリケーンレーン 1番人気
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5着⑫シリウェイ 12番人気
10着⑧モジョスター 8番人気
12着⑥ラービアー 9番人気
馬連①ー④2万0960円を取り逃したのが痛恨でしたが、馬連を買ったのは④ー⑪だけでしたから仕方ないです。
⑪ハリケーンレーンが1番人気、④タルナワが2番人気。日本でも重馬場でクロノジェネシスとか評価落としたんだろうなと感じました。
無難にワイド④流しが私の馬券でしたから①ー④4090円 ④ー⑪350円的中。
①ー④が馬連2万馬券なのにワイド4090円は安すぎると思いましたが、それだけみなさん買ってたということでしょうね。
父がシーザスターズ産駒の⑥ラービアーと⑧モジョスターは大敗でしたが、母母父がヌレイエフ系の⑫シリウェイは12番人気5着と健闘。母系に重馬場で狙える血統がある馬はしっかり好走していたわけです。
というわけで安直に血統、日本と同じように母系重視で予想して的中できました。
重馬場だったからこその結果だと思ってます。
再確認したのが『やっぱり重馬場は母系が重要』ということ、重馬場でいい血統は日本だけでなく世界共通だということです。
私としても日本馬には勝って欲しいですけど、日本馬にとって重馬場では今後いくら挑戦しても勝負にはならないと思います。なぜならパリロンシャンの重不良で走るような馬は日本のGⅠはまず勝てないですから。
日本の競馬はスタミナタイプはどんどん淘汰されています。三冠の菊花賞を軽視する最近の傾向にも疑問を覚えます。そういえば過去に『春の天皇賞の3200Мは今のトレンドから外れている。2400Мにした方がいいのでは』とかどこかの記事で読んだことがありますが、今回の凱旋門賞で重馬場でヘバって力尽きている日本馬を見る限り、もっとスタミナのある馬が、凱旋門賞に適性のありそうな馬が活躍できる、それこそ今巷でうんざりするくらい言われる『多様性』が日本の競馬界には必要だと感じます。
せっかくオルフェーブルで目の前に迫った凱旋門賞制覇の夢が、今では完全遠ざかってしまっていることを実感しました。
馬券は当てましたが、どこか寂しさと不満を感じた今年の凱旋門賞でした。