脱4着競馬研究室

孤高の競馬アナリストの予想奮闘記

良馬場でも重馬場適性が問われるレース~2022年オークス出走馬血統診断~

kakikenです。

 

まず今週末は土曜が中京のダート重賞・平安ステークスなのでこのブログでは予想をしません。今週末の予想は日曜のオークスのみとなりますのでご承知おきください。

 

さて今回は今週末のGⅠオークスの出走馬血統診断です。

東京芝はこのオークスの週までは先週のヴィクトリアマイル同様、ツメの甘い勝ちきれない馬、あるいは切れる脚がない持続タイプが好走しやすく、血統面では重馬場が得意な血統がいいです。

これらを踏まえて今回も総合的に合う合わないで評価していきます。

なお今回から母母父はよほどの強調材料がある場合を除いて、ざっくりと○○系とだけ表記します。

 

 

①ウォーターナビレラ 評価C

父シルバーステート(ディープインパクト系)

母父キングヘイローダンシングブレーヴ系)母母父マヤノトップガン(ロベルト系)

母系が完全に硬い野芝向け、重厚さに欠ける。今の東京の馬場は合わない。スタミナの不安も感じる。ただメンバー唯一北海道実績がある馬、先週ソダシ、先々週カワキタレブリーと北海道実績馬が来ている流れからはマークが必要かもしれない。

 

②スタニングローズ 評価B ノーザンF生産馬

キングカメハメハ 

母父クロフネ(デピュティミニスター系) 母母父サンデーサイレンス

祖母がオークス2着馬のローズバド。祖母に名牝系が入っている馬は軽く硬化した馬場の方が合うので今の東京の馬場は合わない感じがあるが、母父に重馬場得意で今の東京芝がハマりのデピュティミニスター系クロフネがあり、戦績からツメの甘い馬で切れ味ではなく持続タイプ、さらにオークスと実は相性がいいフラワーカップ好走経由の馬でもあることから総合的に高い評価。

 

③アートハウス 評価A

スクリーンヒーロー(ロベルト系)

母父ヴィクトワールピササンデーサイレンス系)母母父リボー系

オークスと相性がいいロベルト系が父。スクリーンヒーロー産駒は重めの今の東京芝は合っているし、母系は軽さが感じられない重くタフな血統構成から切れ味ではなく持続タイプだろう。オークスとの相性抜群の忘れな草賞馬もあって総合でA評価。

 

④ルージュエヴァイユ 評価C

ジャスタウェイハーツクライ

母父フランケルサドラーズウェルズ系)母母父ニジンスキー

母系は欧州色がありそれなりの重厚さも感じるが、正直重いだけで芝2400М戦とはいえスピードが足りない感じがする。良馬場の高速決着は不向き、当日が荒れ馬場で上りが掛かる馬場ならそこそこ好走できるだろう。

 

サウンドビバーチェ 評価C

ドゥラメンテキングカメハメハ系)

母父Johan Curyff(ダンチヒ系)母母父ミルリーフ系

母父が重馬場得意のダンチヒ系で母母父欧州ミルリーフ系で悪くはないが本来スローペースのヨーイドン競馬タイプでこのレースに求められるスピードの持続力は足りない印象。東京芝2400Мも向かないだろう。

 

⑥サークルオブライフ 評価B

エピファネイア(ロベルト系) 母父アドマイヤジャパンサンデーサイレンス系)

母母父タイキシャトル(ヘイロー系)

オークス相性のいいロベルト系産駒。父、母父、母母父がすべてヘイルトゥリーズン系とバランスの悪さがあり、母父アドマイヤジャパンというマイナー血統から血統的には評価が低くなる。しかし前走内枠大有利(しかも先行有利)の桜花賞で不利な大外枠、差し競馬にも関わらず唯一掲示板確保したことはこの馬の強さが本物である証し。強さだけなら抜けたA評価。

 

⑦ホウオウバニラ  評価B ノーザンF生産馬

ドゥラメンテキングカメハメハ系)

母父アカテナンゴ(ハンプトン系) 母母父ネイティブダンサー系

2016年オークス3着ビッシュの半妹。この馬はフローラSでは高く評価した馬だったが内枠、先行有利な馬場で先行せず差して届かず7着。タフさのある母系から持続タイプで条件は合っている。姉ビッシュはフローラS5着から巻き返したがこの馬もそれなりに好走するはず、あとは相手関係だけ。

 

ナミュール 評価C ノーザンF生産馬

ハービンジャーダンチヒ系)母父ダイワメジャーサンデーサイレンス系)

母母父フレンチデピュティ

前走桜花賞が枠、展開不向きで惨敗。しかし同条件でサークルオブライフは4着。ツボにハマらないと好走しないハービンジャー産駒の脆さが露呈。ダンチヒ系のハービンジャーや母母父フレンチデピュティは悪くないのでC評価にとどめたが、母父ダイワメジャーオークスで来るとは思えないし、そもそも持続力タイプではなく今の東京の馬場も不向き。コース替わりで切れ味タイプが来やすい次週のダービーの方が合っている気がする。万が一切れ味タイプの馬場ならオークスでもあり得るかも?

 

⑨エリカヴィータ 評価C ノーザンF生産馬

キングカメハメハ 母父フジキセキサンデーサイレンス系)

母母父リボー系

ナミュールの母父ダイワメジャー同様に母父フジキセキというのがオークスではありえない血統。スローペースのヨーイドン競馬タイプで持続力タイプでもないし、血統からは買い要素はほぼ無い。

 

⑩ラブパイロー 評価D

パイロエーピーインディ系)母父アドマイヤマックスサンデーサイレンス系)

母母父フォーティナイナーミスタープロスペクター系)

完全なダート血統。パワーはあるがスタミナ、持続力が足りない。

 

⑪ベルクレスタ 評価C ノーザンF生産馬

ドゥラメンテキングカメハメハ系)母父Numerous(ミスタープロスペクター系)

母母父ゼダーン

桜花賞7着は外枠、差し馬という条件では好走した部類で能力はある馬。ツメの甘い差し馬タイプで今の東京芝も合いそうだが芝2400М向きのイメージはなく今回は苦戦すると思う。

 

ライラック 評価C

オルフェーヴルステイゴールド系)母父キングカメハメハ

母母父フジキセキサンデーサイレンス系)

重馬場が得意なオルフェーヴル産駒で母父キングカメハメハからも今の馬場は合いそうだが母母父フジキセキがマイナスだしヨーイドン競馬タイプなのでよほどの重馬場にでもならない限り厳しいだろう。

 

⑬パーソナルハイ 評価C

ディープインパクト 母父City Zip(ミスタープロスペクター系)

母母父Tiznow(インリアリティ系)

母系がアメリカン色強くスローペースのヨーイドン競馬タイプ。持続力に欠ける印象で良馬場では厳しいだろう。

 

⑭シーグラス 評価C

ゴールドシップステイゴールド系)

母父マイネルラヴミスタープロスペクター系)

母母父タマモクロス(グレイソヴリン系)

ゴールドシップ産駒は一昨年ウインマイティー3着、昨年ユーバーレーベン優勝と初年度から2年連続でオークス好走馬を輩出しているので侮れないが、この馬に関しては母系に絶対的スピードが不足している。芝2400Мでも良馬場で上り34秒台が出るオークスは厳しい。重馬場や荒れ馬場で上りが極端に掛かる場合のみのマークでいい。

 

⑮ピンハイ 評価C

ミッキーアイルディープインパクト系)

母父ジャングルポケットトニービン系)

母母父フジキセキサンデーサイレンス系)

新馬勝ち後でチューリップ賞2着、桜花賞4着と能力の高さは感じる馬だが、ミッキーアイル産駒で母母父フジキセキではオークスはさすがに無理。ダービー馬ジャングルポケットが母父だが、母父ジャングルポケットは適性がマイル以下になりやすくこの馬も適性はマイル以下だろう。

 

プレサージュリフト 評価C ノーザンF生産馬

ハービンジャーダンチヒ系) 母父ディープインパクト

母母父ミスタープロスペクター

この馬の祖母が短距離タイプということから距離不安があり、さらに持続タイプでもないことから厳しいだろう。好走できるとすれば、ハイペースで先行総崩れ、展開に恵まれた場合の無心の追い込みのみ(それでも掲示板の下、よくて3着)。

 

⑰ニシノラブウインク 評価B

エピファネイア(ロベルト系)

母父アグネスタキオンサンデーサイレンス系)

母母父カーリアンニジンスキー系)

このレースの穴馬だろう。母系が重馬場強いアグネスタキオン、母母父が持続力のあるカーリアン、そしてレース相性のいいロベルト系エピファネイア産駒。ヨーイドン競馬が向かず初勝利まで時間が掛かった馬キャラといい今の東京の馬場はベスト。フラワーカップ好走組といい条件が揃った馬。外枠で必要以上に後ろの位置取りになったらノーチャンスだが、スムーズに先行できれば面白い。

 

⑱スターズオンアース 評価A

ドゥラメンテキングカメハメハ系)

母父Smart Strikeミスタープロスペクター系)母母父Monzun

スピードより持続力、スタミナを感じる血統構成。スピード重視のレースでは2,3着が多くなっていたがそれでも好走できていたのは能力の高さがあったから。2,3着の多さからオークス向きと思っていた馬で桜花賞2,3着からのオークス勝利という筋書きだったが桜花賞勝利で二冠達成が期待できる。今回大外枠に入ってしまったことでコースロスで勝利を取りこぼす可能性が出てきたが馬券圏内は確実だろう。

 

 

以上オークス出走馬血統診断でした。

桜花賞終了時、桜花賞組では⑱スターズオンアースと⑥サークルオブライフが抜けていると感じました。この2頭に加えてA評価の③アートハウスの3頭で決まるのではないかと思っています。

ただオークスは穴馬が絡みやすいレースなのでヒモ穴として血統でB評価の②スタニングローズ、⑦ホウオウバニラ、⑰ニシノラブウインクが狙えそうです。

 

先週日曜あたり馬場が荒れて直線速い上りが使えていない点は気になりました。今週も荒れた馬場のままか、はたまた回復して上りが速くなっているか。

毎週の事ではありますが土曜の馬場での勝ち時計と上り3Fの時計は注視して、最終決断しようと思います。