脱4着競馬研究室

孤高の競馬アナリストの予想奮闘記

ダービー同様スピードの持続力がポイント~2022年安田記念出走馬血統診断~

kakikenです。

 

今回は週末のGⅠ安田記念の出走馬血統(馬場適性)診断です。

現在GⅠ3連勝中、この木曜の診断で高評価した馬がきっちり勝ち負けしているので今回もしっかり診断しようとおもいます。

安田記念は軽い血統構成、アメリカン色が強い血統構成の馬がいいです。中でもストームキャット系は特注です

安田記念はGⅠということもあって近年は中盤緩むことがほぼ無く残り1000Мはペースが速くなり、さらにラスト3Fも33秒台、遅くても34秒前半の時計が出ます。持続力と上り3Fで切れる脚が要求されますからイメージとしては先週のダービーと同じ感じです。なので今回は血統と適性から診断、評価をしていきます。

 

イルーシヴパンサー  評価B

ハーツクライ 母父キングカメハメハ 母母父ストームキャット

4連勝中、母母父ストームキャットということで血統的には高い評価。先週ドウデュースと同じハーツクライ産駒なので持続力があるようにも思えるが、戦績的にはヨーイドン競馬向きなのが気になる(距離は違うがタフな流れの皐月賞で全くダメだった)。あと東京新聞杯を勝った馬は安田記念と相性はイマイチなので過信はできない。

 

ヴァンドギャルド  評価C

ディープインパクト 母父Motivatorサドラーズウェルズ系)

母母父ブラッシンググルーム系

母系は欧州色が強く合っていない。持続力たいぷというよりヨーイドン競馬向き、昨年安田記念10着からも馬場が合っていない印象。

 

エアロロノア 評価C

キングカメハメハ 母父ロックオブジブラルタルダンチヒ系)

母母父サンデーサイレンス

能力的にGⅠでは足りない印象だが、戦績的に大負けはしないツメ甘い馬でスピードより持続力タイプ。なのでGⅠのペースは合いそうでヒモ穴として一考あり。

 

カテドラル 評価C ノーザンF生産馬

ハーツクライ 母父ロックオブジブラルタルダンチヒ系)

母母父リボー系

母アビラは野芝適性の高い母系(野芝中山の京成杯オータムハンデが7番人気1着)なので日曜が硬化して野芝色の強い馬場になれば合いそう。しかし切れない差し馬、一瞬切れるだけの馬、好走歴はあるものの本質的に東京向きではない。

 

カフェファラオ 評価D

アメリカンファラオファピアノミスタープロスペクター系)

母父モアザンレディ(ヘイロー系)母母父ミスワキミスタープロスペクター系)

アメリカ色の強い血統構成だが、さすがに芝でのスピードが足りず、重不良で35、36秒台と上りの掛かる馬場でなければ厳しい。

 

カラテ 評価D

トゥザグローリーキングカメハメハ系)母父フレンチデピュティ

母母父パラダイスクリークネヴァーベンド系)

夏の新潟関屋記念3着はあるが、冬に良績集中からわかるように基本重めの芝向き。昨年13着からわかるように馬場としては真逆なので合わない。母系が重不良の鬼なので重、不良馬場になら少しは勝負になるだろう。

 

サリオス 評価C ノーザンF生産馬

ハーツクライ 母父Lomitas(ニジンスキー系)母母父ダンチヒ

昨年8着では上り3F33秒7。道中ほぼ同じ位置にいたダノンキングリーの上り3F33秒1。切れ味の無さがそのまま敗因になっている。持続ラップのレースは合うが結局速い上りが使えないので先行しないと厳しい。ただ今回は持続快速馬レシステンシアがいるのでレシステンシアの直後辺りにつけてロスなく立ち回れば好走可能。

 

シュネルマイスター 評価B ノーザンF生産馬

Kingmanダンチヒ系)母父サドラーズウェルズ系 母母父ゼダーン

母系が欧州色が強く昨年は軽視するが斤量の恩恵もあってか3着好走。血統的には買えない馬だが速い上りを使え、安田記念と相性のいい毎日王冠勝ち馬なので今年もマークは必要。

 

セリフォス 評価C 

ダイワメジャー 母父Le  Havre(ブラッシンググルーム系)

母母父ヌレイエフ系

マイルカップが結果的に外有利の馬場で不利な内を通っての不運な4着。54キロでの出走の恩恵もあり侮れないが、気になるのはダイワメジャー産駒という点。施行時期の違いか、5月フカフカ芝のマイルカップでは好走するが、馬場が硬化した安田記念では好走歴が無いので馬場適性が合わない可能性がある。

 

ソウルラッシュ 評価C

ルーラーシップキングカメハメハ系)

母父マンハッタンカフェサンデーサイレンス系)母母父ストームキャット

母母父ストームキャットということで血統では軽視はできない。ただこの馬は切れない差し馬なので荒れ馬場、上りの掛かる馬場向きの差し馬。良馬場なら厳しいだろう。

 

ソングライン 評価B ノーザンF生産馬

キズナ(父ディープインパクト母父ストームキャット

母父シンボリクリスエス(ロベルト系)

母母父アグネスタキオンサンデーサイレンス系)

母系にストームキャットがあるキズナ産駒。タフなレースが得意なキズナ産駒なので安田記念のペースは合いそう。細かく言えばフカフカ芝、少し重めの馬場の芝の方がいい印象、極端に硬化した馬場は合わない可能性があるので軸にはしにくい。

 

ダイアトニック 評価C

ロードカナロア 母父サンデーサイレンス 母母父リボー系

馬場は合いそうな印象。芝1200М向きの馬で軽視されそうだが、母母父リボー系から持続力もありそうで前々での競馬である程度見せ場は作れるはず。ヒモ穴一考。

 

ダノンザキッド 評価C ノーザンF生産馬

ジャスタウェイハーツクライ系)母父Dansili(ダンチヒ系)

母母父ネイティブダンサー系

血統的にも悪くないし、馬場も合いそう。ただ皐月賞の大敗などからタフな流れのレースは不向きな印象で持続力レースよりヨーイドン競馬向きなので不安がある。

 

ナランフレグ  評価C

ゴールドアリュールサンデーサイレンス系)

母父ブライアンズタイム(ロベルト系)母母父タマモクロス(グレイソヴリン系)

ヨーイドン競馬の差し馬。母母父がタマモクロスという古い昭和の血統のある馬は野芝向きで、母父ブライアンズタイムも含めて荒れ馬場の硬い馬場、中京芝ならマイル戦でも面白かったが、さすがに東京芝マイルでは中京ほど切れる脚は使えないだろう。

 

ファインルージュ 評価A ノーザンF生産馬

キズナ(父ディープインパクト母父ストームキャット

母父ボストンハーバーボールドルーラー系)

母母父ダンスインザダークサンデーサイレンス系)

ツメの甘い馬が走るヴィクトリアマイルで本命視したが、血統的にはヴィクトリアマイルより今回の方が期待できる。母父ストームキャットキズナ産駒、持続ペースのレースが合うボールドルーラーボストンハーバーが母父、硬化した野芝色の強くなった馬場が得意のダンスインザダークが母母父と好材料が揃った。唯一不安は必要以上に後ろから競馬をする武豊騎手の位置取り。そこそこ速い上がりは使えるが基本は切れ負けする馬なのである程度好位にいることが勝ち負けのポイント。

 

ホウオウアマゾン 評価D ノーザンF生産馬

キングカメハメハ 母父アグネスタキオン 母母父エーピーインディ

血統的にはアメリカ色が強いので馬場の適性はありそうだが、とにかく速い上りが無いこの馬にとって基本東京は合わない。良馬場ではどうやっても厳しいだろう。上りが掛かる重、不良馬場でしか勝負にならないだろう。

 

レシステンシア 評価C ノーザンF生産馬

ダイワメジャー 母父Lizard Island(ダンチヒ系)母母父サドラーズウェルズ

血統的には父ダイワメジャーなど微妙で評価を下げたが、ハイペースの持続レースが得意な馬キャラからは侮れない。さすがに勝つことは無いだろうが展開が向けば2,3着はあり得る。

 

ロータスランド  評価C

父Point of Entry(ロベルト系)母父Scat Daddy(ストームキャット系)

母母父クリスエス(ロベルト系)

母父がストームキャット系、父と母母父ロベルト系と血統構成はアメリカ色が強く一見合っていそうにも思えるが、この馬の好走歴から重い芝向きで、硬い馬場への適性と持続ラップへの対応には疑問を感じる。

 

 

以上安田記念の出走馬血統診断でした。

A評価はファインルージュのみ。現時点ではヴィクトリアマイル同様にファインルージュ軸です。対抗がシュネルマイスター、ソングライン、持続ラップが合うサリオス、レシステンシアにもチャンスありな感じです。これら全てノーザンF生産馬。近3年1~3着が全てノーザンF生産馬。今年も予想通りならそうなりそうです。

気になるのは金曜の雨予報。渋ったまま土曜の競馬を迎えてしまうと内が荒れてしまう可能性があるので、土曜どういう馬場で競馬をするかは注意が必要です。