kakikenです。
今回は週末に行われるNHKマイルカップ出走馬の血統診断を行います。
春の東京開催の芝は開催が10週あるので前半はフカフカ重い芝からスタート、それがオークスの週あたりまで続きます(そしてCコース替わりのダービーの週から突然馬場が軽くなって究極の切れ味勝負になります)。
今週は3週目なのでまだまだ重い芝というイメージでいいです。
時々『なぜこの馬があんな馬に負けたんだろう?』というレース結果になるのはこの重い芝、特殊な芝が要因となっているからでしょう。
血統的にも重い、重厚な欧州血統や重馬場が合う血統が好走傾向にあります。
4年連続で母系に欧州色の代表サドラーズウェルズ系がある馬が連対していますし、昨年最低人気で3着したカワキタレブリーはドレフォン産駒でしたが、ドレフォン産駒は重馬場が得意のストームキャット系種牡馬です。
ドレフォンはストームキャット系種牡馬ですが、ストームキャット系以外にダンチヒ・デインヒル系、デピュティミニスター系と重馬場が得意な血統が馬場状態関係なく好走しているレースです。
というわけで今回は重い芝が合う血統構成であるか、あとは週末雨予報があるので馬場馬場状態別での評価もしておきます。
ウンブライル 血統A 良馬場A 重馬場B
母父ファルブラヴ(フェアリーキング系)
母母父サンデーサイレンス
昨年覇者・ダノンスコーピオンがロードカナロア産駒で母父サドラーズウェルズ系。この馬の母父ファルブラヴの父フェアリーキングはサドラーズウェルズと兄弟なので血統構成としてはダノンスコーピオンに近いものがある。このブログで何度と指摘しているがファルブラヴという種牡馬は芝1400Мベストに出やすい血統、このレースは将来的に芝1400Мベストという馬が多く好走しているのでレース適性も高い。ただし良馬場タイプで重馬場になるとマイナス。
エエヤン 血統C 良馬場C 重馬場B
父シルバーステート(ディープインパクト)
母父ティンバーカントリー(ウッドマン・ミスタープロスペクター系)
この馬、恐らく東京は向かない。シルバーステート産駒は基本的にスローのヨーイドン競馬向き。なので良馬場のハイペース、高速馬場になると厳しい。GⅠだと重馬場でどこまでどいうタイプだが、母系がスピードさに欠けるので重馬場でも東京だとそれなりの速い上がりが出るので、いずれにせよ厳しいだろう。
オオバンブルマイ 血統B 良馬場B 重馬場A
父ディスクリートキャット(ストームキャット・ノーザンダンサー系)
母母父サクラバクシンオー(サクラユタカオー・テスコボーイ系)
血統構成的には芝1400Мタイプなので、このレースに関しては合う。ただ良馬場の高速決着は不向きで、馬場が悪化すればするほどいいタイプ。
オールパルフェ 血統B 良馬場C 重馬場B
母系は完全な重馬場タイプなので一見良さそうだが、全体的にスピード不足を感じるので良馬場の東京だと厳しいだろう。重馬場でどこまでやれるかという感じ。
カルロヴェローチェ 血統B 良馬場B 重馬場A
父シルバーステート(ディープインパクト系)
母父ロックオブジブラルタル(デインヒル・ノーザンダンサー系)
母母父サクラバクシンオー(サクラユタカオー・テスコボーイ系)
この馬はファルコンS2着馬だが、過去ファルコンS2着馬はこのレース好走する傾向にある。それでも良馬場の高速決着は向かないので馬場が渋って狙いたい馬。
クルゼイロドスル 血統C 良馬場C 重馬場B
父ファインニードル(フォーティナイナー・ミスタープロスペクター系)
母母父Darshaan(ミルリーフ系)
重厚さがある血統構成だが明らかなスピード不足。東京は向かないだろう。
シャンパンカラー 血統A 良馬場A 重馬場A
母父Reckless Abandon(ダンチヒ・ノーザンダンサー系)
母母父Tale of the cat(ストームキャット・ノーザンダンサー系)
血統構成はドハマりな感じの一頭。東京マイルは2戦2勝で適性の髙さもある。高速馬場でもこなせる感じだが渋った馬場の方がより力を発揮する印象。
ショーモン 血統S 良馬場A 重馬場A
父マインドユアビスケッツ(デピュティミニスター・ノーザンダンサー系)
NHKマイルカップと言えばデピュティミニスター系。この馬の父マインドユアビスケッツは父シルバーデピュティ系、母父オーサムアゲインという共にデピュティミニスター系というハマり血統が濃厚な種牡馬。母系がディープインパクト、ダンチヒ系とこれまたハマり。ということで血統診断初のS評価。昨年3着カワキタレブリーに似た感じなので1着というより2,3着狙いの印象。
シングザットソング 血統A 良馬場B 重馬場A
母父My Golden Song(アンブライドルド・ミスタープロスペクター系)
母母父Dixieland Band(ノーザンダンサー系)
芝1400Мフィリーズレビュー勝ち。なので芝1400М適性の馬が好走しやすいこのレースは合っている。血統構成もハマっている。桜花賞がタフな流れでの7着だったことから少し底力に欠ける印象、高速決着より馬場が渋った方がいいタイプだろう。
セッション 血統B 良馬場B 重馬場A
父シルバーステート(ディープインパクト系)
母父Dubawi(シーキングザゴールド・ミスタープロスペクター系)
母母父Indian Ridge(クラリオン系)
母母父がクラリオン系、クラリオン系は東京芝重不良馬場でハマる血統。なので良馬場や高速馬場だと厳しいだろう。そもそもヨーイドン競馬向きのシルバーステート産駒で母系が重馬場血統なので重不良まで馬場が悪化した場合は面白い存在。
ダノンタッチダウン 血統B 良馬場B 重馬場B
母母父Diesis(ネイティブダンサー系)
切れる脚を使える馬で東京は向くが、どちらかと言えば軽い馬場向きなので、今の重めの馬場、さらには馬場が渋るのもマイナス。
タマモブラックタイ 血統C 良馬場C 重馬場B
父デクラレーションオブウォー(ダンチヒ・ノーザンダンサー系)
母母父キングカメハメハ
血統構成的に東京向きでは無く、パワータイプなので切れる脚も無い。重馬場でどこまでやれるかという感じ。
ドルチェモア 血統B 良馬場B 重馬場B
前走は休み明け、暴走気味の逃げで度外視できるが正直負けすぎ。サウジRCを勝っているが、そもそも切れる脚が無いルーラーシップ産駒なので東京マイルは合わない。好走するとしたら他馬の切れ味を封じる重馬場になるが、それでも厳しい結果になる可能性大。
ナヴォーナ 血統A 良馬場A 重馬場A
母父Soldier Hollow(サドラーズウェルズ・ノーザンダンサー系)
母母父 Highest Honor(ゼダーン・グレイソヴリン系)
21年勝ち馬シュネルマイスターの半弟なので血統的には合っている。欧州色の強い母系なので今の東京は良でも重でも合いそう。
フロムダスク 血統B 良馬場C 重馬場A
父Bolt d'Oro(サドラーズウェルズ・ノーザンダンサー系)
母父Giants Causeway(ストームキャット・ノーザンダンサー系)
母母父Kiri's Clown(ボールドルーラー系)
血統一つ一つはサドラーズウェルズ系、ストームキャット系と良いが、全体的には見るとスピード不足な血統構成になっている。なので良馬場だと厳しい印象。
ミシシッピテソーロ 血統B 良馬場C 重馬場B
ダノンバラードはパワータイプのディープインパクト産駒。なので良馬場の高速決着は向かない。時計の掛かる重馬場で差しの展開、という厳しい好走条件になる。
モリアーナ 血統B 良馬場B 重馬場A
父エピファネイア(ロベルト系)
血統構成としてはバランスは悪いが底力はあるのでGⅠ向きではある。器用さに欠けるタイプなのでロスでも挽回可能な重馬場の方が合うだろう。
ユリーシャ 血統C 良馬場C 重馬場B
父グレーターロンドン(ディープインパクト系)
バランスの悪い血統構成、スピード不足の母系で切れる脚がないので東京は向かない。重馬場が合う血統構成ではあるので重馬場ならそこそこ走れるかもしれない。
以上、NHKマイルカップ出走馬血統診断でした。
ファルコンS、ニュージーランドT、アーリントンCとこのレース好相性のトライアルレースが全て渋った馬場で行われたこともあり、そこそこ適性のある馬が揃った感じはします。
現状ではやはり血統的魅力が大きいショーモンに注目しています。
次点では先週東京で好走しまくっていた、今の東京芝が合っているドゥラメンテ産駒2頭シャンパンカラー、シングザットソングです。
実績上位で人気になりそうなドルチェモア、ダノンタッチダウンは死角だらけだし、人気になりそうなシルバーステート産駒もGⅠでは脆さがあるので、今年は高配当が期待出来るレースになりそうな予感がします。
現状名前は上がりませんけど、血統や適性のある、条件次第で好走する馬が結構いますので枠の有利不利、脚質の有利不利など土曜の傾向や日曜の馬場予測から最終決断をしようと思います。