kakikenです。
今回は週末東京競馬場で行われるヴィクトリアマイルの出走馬血統診断を行います。
芝のイメージとしては先週のNHKマイルカップ同様、引き続き重い芝という感じ。
重馬場得意の血統デピュティミニスター系、ダンチヒ(デインヒル)系、欧州系ではサドラーズウェルズ系あたりは注目すべき血統でしょう。
重い芝で言えば洋芝適性、北海道(札幌、函館)実績のある馬も注目です。昨年の覇者ソダシも洋芝の札幌記念を快勝していますし、2019年11番人気3着したクロコスミア、少し古いですがこのレースを連覇したストレイトガールも北海道実績のある馬でした。
ソダシはデピュティミニスター系クロフネ産駒、ストレイトガールも母母父デインヒルと血統的にもハマっていました。
とは言え東京と北海道では勝ち時計、上り3Fの速さが異なります。
なのでやみくもに北海道が得意な馬を狙っても駄目です。
良い例が昨年、一昨年とヴィクトリアマイル出走して大敗しているテルツェット。
テルツェットは21年函館、22年札幌とクイーンステークスを連覇した洋芝適性の髙い馬で、血統もディープインパクト産駒で母父デインヒル系、1勝クラス2勝クラスですが東京マイル戦を連勝していて東京マイル適性もありました。
当然私も注目したのですが2年連続大敗。
原因は持ち時計の限界。
良馬場だと1分30秒~31秒台の時計が出る極限の時計勝負になります。
テルツェットにはこの適性はありませんでした。
いくら血統が良くても、洋芝キャリアがあっても東京のスピード勝負に対応可能かどうか、そこの適性の見極めが重要でしょう。
今回は日曜に雨予報が出てますので血統診断と、良馬場と重馬場での馬場適性の診断をしていきます。
ハマり血統は赤字、馬場が渋って先週同様キングカメハメハ系が良さそうなのでキングカメハメハ系も赤字表示にしています。
アンドヴァラナウト 血統B 良馬場B 重馬場B
母母父トニービン
大種牡馬が父、母父、祖母が名牝エアグルーヴという超良血馬だが、そこに血統のバランスの悪さを感じる。GⅠでは足りない印象、重馬場、良馬場ともに問題ないが突き抜ける要素も無い。
イズジョーノキセキ 血統B 良馬場B 重馬場B
母父キングカメハメハ
母母父Rahy(ブラッシンググルーム系)
血統構成的には悪くないが東京マイル向きではない。良馬場の高速決着も不向き、この馬自身は重馬場実績がないがペース的には馬場が渋って直線ヨーイドン競馬の方が合いそう。
クリノプレミアム 血統B 良馬場C 重馬場A
母父ジャイアンツコーズウェイ(ストームキャット・ノーザンダンサー系)
母母父ゴーンウェスト(ミスタープロスペクター系)
重馬場のヨーイドン競馬向きの血統構成。良馬場なら時計面から厳しいが、重馬場不良馬場で1分33秒台の時計なら馬券圏内もあり得る面白い存在になるだろう。
サウンドビバーチェ 血統B 良馬場C 重馬場A
母母父ダッシングブレイド(ミルリーフ系)
母系が重さを感じる、スピード感が足りない印象。東京は切れる脚が足りないので不向き、東京マイルも合わない。良馬場では厳しく、重馬場なら先行して見せ場くらいなら作れるかもしれない。
母父シンボリクリスエス(ロベルト系)
母母父サンデーサイレンス
芝1400Mベストの馬でマイルなら中山マイルが合う。東京芝1400Мなら狙えても東京マイルでは厳しいだろう。
スタニングローズ 血統A 良馬場A 重馬場B
母母父サンデーサイレンス
馬キャラとしては19年覇者、20年3着のノームコアと激似。東京マイルはベスト条件ではないが、この馬のキャリアが過去ヴィクトリアマイル好走馬と共通点が多いし血統面もハマっているので有力な一頭である。ただしタフさは無いので極端な重馬場まで悪化したら割引が必要。
スターズオンアース 血統B 良馬場A 重馬場A
母父スマートストライク(ミスタープロスペクター系)
母母父Monsun
血統を度外視した馬、実力的には抜けている。血統的には東京マイル向きではなく芝1800М以上がベストの馬。スタートで後手を踏む可能性が高く、後ろ過ぎる位置取りから直線で有力な先行馬を交わせず2,3着または4,5着のケースはあり得る。
ステラリア 血統B 良馬場C 重馬場A
母父Motivator(サドラーズウェルズ・ノーザンダンサー系)
母母父Bluebird(ストームバード・ノーザンダンサー系)
タフさ、重厚さはあるがスピード不足の血統構成。東京マイルは不向き。重というより不良馬場くらいでようやく勝負になるかというイメージ。
ソダシ 血統A 良馬場A 重馬場A
母父キングカメハメハ
母母父サンデーサイレンス
血統、実績から文句なし。普通に走れば好走するだろう。死角、負けるイメージは重馬場になった時のヨーイドン競馬で、ヨーイドン競馬向きの差し馬に差される場合か。
ソングライン 血統B 良馬場A 重馬場A
母父シンボリクリスエス(ロベルト系)
爆発力はあるが、血統構成的にはバランスが悪いので不安定で脆さを見せる時がある。切れる脚はメンバー随一。良馬場でも問題無いが、重馬場の方が爆発力が活きる可能性が高い。
ディヴィーナ 血統A 良馬場B 重馬場B
父モーリス(スクリーンヒーロー・ロベルト系)
母母父マキャヴェリアン(ミスタープロスペクター系)
母がヴィクトリアマイル連覇のヴィルシーナなので血統的には侮れないが、スピード不足で東京マイル向きでは無い。重馬場でどこまでという感じ。
ナミュール 血統A 良馬場A 重馬場A
母母父フレンチデピュティ(デピュティミニスター・ノーザンダンサー系)
先述のヴィルシーナ、リスグラシューなどのクラシック惜敗馬はこのレース勝てなくても好走している。この馬も似たタイプなのでこのレースでは期待できる。血統的にもハービンジャー、フレンチデピュティとハマりは多く、妙味も含め馬券軸には最適。
ナムラクレア 血統B 良馬場B 重馬場A
母母父クリスエス(ロベルト系)
ミッキーアイル産駒の東京マイルでの信頼感がゼロなところだけマイナス。実績的には洋芝実績もあるし、東京でも通用する上りの脚もある。イメージは芝1200Мだがマイルでも惜しい競馬があり、人気の盲点になる狙える穴馬。ミッキーアイル産駒ということで高速の良馬場よりも重馬場の方が、より好走確率は高くなりそう。
血統構成だけみるとバランスが悪く東京のマイル向きでは無い。ただこの馬は直線ヨーイドン競馬が合いそうなので時計の掛かる緩い流れになった時は好勝負可能。
ルージュスティリア 血統B 良馬場B 重馬場B
母母父ナシュワン(ブラッシンググルーム系)
母系からはフカフカ芝より硬い野芝が合いそうなので今の東京芝はマッチしない可能性がある。馬キャラとしては相手なりに走れる感じでGⅠでも掲示板確保する能力はあるがさすがにこのメンツで馬券圏内は厳しいだろう。
ロータスランド 血統B 良馬場B 重馬場B
父Point of Entry(ダイナフォーマー・ロベルト系)
母父Scat Daddy(ストームキャット・ノーザンダンサー系)
血統構成的には芝1400Мタイプで、東京マイルは合わない。馬場が渋ってそこそこやれそうな感じはあるが好走するまでは厳しいだろう。
以上、ヴィクトリアマイル出走馬血統診断でした。
実力伯仲な感じですが人気上位馬の適性も高いので硬い決着を予想します。
重馬場になってようやく伏兵の台頭があるかもしれないというレベルです。
現時点では妙味含めてナミュールに期待。
続いてソダシ、スタニングローズ。
さらにはスターズオンアース、ソングライン。
穴候補ではナムラクレアです。
あとはいつものように枠の内外の有利不利、脚質などを考慮して最終結論を出そうと思っています。