kakikenです。
今回は今週末の日本ダービーの出走馬血統診断です。
ダービーは血統的には王道血統しか来ません。
4年連続でディープインパクト産駒が勝っていて、近7年ではディープインパクトとキングカメハメハ産駒しか勝っていません。
しかし今年がディープインパクト産駒、キングカメハメハ産駒の最終世代。世代交代を象徴するように皐月賞はまさかのドレフォン産駒が勝ちました。
ダービーも世代交代を告げる結果になるのか注目です。
血統的にはサンデーサイレンス系、キングカメハメハ産駒、母系でみるとアメリカン血統の馬が好走、重厚な欧州色が強い馬はほぼ来ていません。
今回の診断ポイントはその点と、週末は最高気温30℃で硬く高速馬場になりそうで究極の切れ味勝負になる可能性が高く、持続的速い上りが使えるか否かどうかです。
①アスクワイルドモア 評価B 切れ味C 社台F
母父ゼンノロブロイ 母母父ブラッシンググルーム系
差し馬だが速い上りの脚はない。なのでヨーイドンの上り勝負になったら厳しい。ただ母系は東京巧者で青葉賞勝ち、秋の天皇賞3着ペルーサの系統。当日の馬場が硬くなって高速馬場になれば、キズナ産駒の爆発力も含めてハマる可能性は秘めている。
②セイウンハーデス 評価C 切れ味C
父シルバーステート(ディープインパクト系)
母父マンハッタンカフェ 母母父エリシオ(フェアリーキング系)
母系がスタミナ色が強く向いていない。スタミナ、切れ味と中途半端な印象。ディープインパクト系シルバーステート産駒なので7着あたりの中途半端に好走する印象。
③アスクビクターモア 評価B 切れ味C 社台F系
父ディープインパクト 母父レインボウクエスト(ブラッシンググルーム系)
母母父ナイトシフト(ノーザンダンサー系)
母系が欧州色が強くダービー向きではない。皐月賞は外枠有利で外差しも決まる馬場で不利な内枠で逃げて5着は能力の高さを感じる。その皐月賞も道中緩めてヨーイドン競馬にしなければ勝ち負けできたかもしれない悔やまれるレースだった。この馬は切れ味ではなく持続タイプ。騎手が守りに入って無難な競馬をしたらノーチャンス、道中緩めず持続ペースで先行できれば好走可能。
④マテンロウレオ 評価D 切れ味C
母母父ダンチヒ
切れる脚は無い。荒れ馬場の上りが掛かる馬場での差し馬なので厳しい。
⑤ピースオブエイト 評価C 切れ味C ノーザンF生産馬
父スクリーンヒーロー(ロベルト系)
母父Oasis Dream(デインヒル系)母母父サドラーズウェルズ
切れ味タイプではなく東京向きではない。スローのヨーイドン競馬向き、サンデーサイレンス系の血がなく高速馬場になったら厳しい。
⑥プラダリア 評価B 切れ味B
父ディープインパクト 母父クロフネ(デピュティミニスター系)
母母父フォーティナイナー(ミスタープロスペクター系)
ディープインパクト産駒で母系がアメリカン血統とダービー好走馬の条件に合う馬。ただ青葉賞勝ち馬はフカフカの重い芝向きが多く、硬く軽い馬場になりやすいダービーの馬場は向かない感じもする。あって3着。
⑦オニャンコポン 評価C 切れ味B 社台F系
父エイシンフラッシュ(キングマンボ)母父ヴィクトワールピサ(ネオユニヴァース)
母母父ミスタープロスペクター系
タフな馬場、荒れ馬場向きの差し馬という印象。持続タイプではないので高速馬場になると厳しいが、スローのヨーイドン競馬になれば面白い。
⑧ビーアストニッシド 評価D 切れ味C
母父ネオユニヴァース(サンデーサイレンス系)母母父キングカメハメハ
アメリカン色の強い血統構成で母系だけ見ればダービー向きだが父アメリカンペイトリオットではさすがに2400Мは厳しい。
⑨ジャスティンパレス 評価C 切れ味C ノーザンF生産馬
母父Royal Anthem(ヌレイエフ系)母母父レッドランサム(ロベルト系)
アスクビクターモア同様切れないディープインパクト産駒という感じ。皐月賞は先行できず9着で度外視出来るが硬い高速馬場は向かない感じ。
⑩マテンロウレオ 評価C 切れ味B
父ダイワメジャー(サンデーサイレンス系)母父キングカメハメハ
母母父トニービン
ダイワメジャー産駒なので芝2400Мの切れ味勝負は合わない印象。ただダービーはマイラーでも来れるレース、マイル実績抜群で硬い高速馬場も合いそうで展開次第では3着ならありえる。
⑪ジャスティンロック 評価C 切れ味C
母父アッミラーレ(ヘイロー系)母母父デインヒル(ダンチヒ系)
マイナー色満載の血統で高い評価は出せないが、中途半端な反面実績から切れ味、持続力とバランスの良さがあり、それなりの結果を出すタイプにも思えて3着候補には入れたい一頭。
⑫ダノンベルーガ 評価A 切れ味A ノーザンF生産馬
母父Tizway(インリアリティ系)母母父エーピーインディ系
母系アメリカン血統でいかにもダービー向き。皐月賞は最悪の内枠の中あわや勝ち負けの4着、東京に替わり巻き返し必至。切れ味、持続力もあり硬い高速馬場も合う。文句ないがハーツクライ産駒、共同通信杯勝ち馬はダービーではなぜか勝てず2着が多い。データ的に単勝は微妙も馬券軸の馬。
⑬ドウデュース 評価A 切れ味A ノーザンF生産馬
父ハーツクライ 母父Vindicaion(ボールドルーラー系)
母母父ゴーンウェスト(ミスタープロスペクター系)
持続ラップの弥生賞2着、ヨーイドン競馬の皐月賞3着と異なる2戦で安定して走るあたり能力の高さを証明、持続、切れ味兼備から東京の長い直線で持ち味発揮しそう。血統もアメリカン血統でダービー向き。しかし母母父ゴーンウェストというGⅠでツメの甘い血が入っているのが唯一の気がかり。あとワンアンドオンリーでの勝利はあるもののハーツクライ系産駒はダービーでは2、3着が多くダノンベルーガ同様に好走するのは間違いないが1着になると微妙な感じもある。
⑭デシエルト 評価C 切れ味C ノーザンF生産馬
父ドレフォン(ストームキャット系)
血統構成がアメリカン血統なので悪くはないが、初勝利がダートだったことからもわかるように芝で切れるタイプではない。切れ味が要求させる東京では厳しいだろう。ただ祖母アドマイヤグルーヴと名牝系であることから硬い馬場は合うし、例年より荒れ馬場になっていればそこそこ好走もありえる。
⑮ジオグリフ 評価B 切れ味B ノーザンF生産馬
父ドレフォン(ストームキャット系)
デシエルトとほぼ同じ血統構成だがこの馬の方が切れ味がある。皐月賞は有利な外枠、ヨーイドン競馬も向いた感じ。パワータイプで持続切れ味が要求される東京2400Мや軽い高速馬場は合わない印象だが、今年のメンバーでは上位の馬なので押さえる必要はありそう。
⑯キラーアビリティ 評価C 切れ味B ノーザンF生産馬
父ディープインパクト 母父Congaree(ブラッシンググルーム系)
母母父エーピーインディ系
ディープインパクト産駒で母系にアメリカン血統があって悪くはない。皐月賞は休み明け不利な内枠に入って大敗したが、同じ不利な内枠で先行して4,5着したダノンベルーガとアスクビクターモアと比べるとGⅠホープフルS勝ち馬であるが底力の無さを感じた。東京の切れ味勝負は合いそうだがタフな高速馬場のレースは向かないだろう。
⑰ロードレゼル 評価C 切れ味C
母母父カロ(グレイソヴリン系)
ダービー血統ディープインパクト、キングカメハメハを持つが切れ味タイプではなくダービーは向かない印象だがスタミナはありそうで切れ味を封じる持続ラップで先行できればそこそこ粘る可能性もある。
⑱イクイノックス 評価C 切れ味A ノーザンF生産馬
評価が難しい馬。休み明けで皐月賞2着したあたり能力の高さを感じるが、有利な外枠で道中緩い流れのヨーイドン競馬が向いたともいえる。母系は野芝色が強いので硬い馬場は向きそうだがキタサンブラック産駒という点で高速馬場は不向き。このバランスの悪さがこの馬の評価を微妙にさせる。ここで走れば血統を越えた強い馬と言えるが。
以上、日本ダービー出走馬血統診断でした。
現時点では⑫ダノンベルーガ、⑬ドウデュースが抜けて高い評価です。勝つのはこの2頭かなと思っているものの、傾向ではこの2頭は2,3着タイプ。
ダービーは『運のいい馬が勝つレース』と言われますが、ならばこの2頭に勝つのは何かといえば正直他の馬ではどの馬も物足りない印象。消去法でジオグリフ、イクイノックスあたり、さらには勝ち切る爆発力のあるキズナ産駒のアスクワイルドモアあたりですかね。切れ負けしそうですが③アスクビクターモアも能力は世代トップクラス、内枠でロスない競馬をすれば十分勝ち負け可能(田辺騎手が思い切った騎乗を出来るかどうかでしょう)。
穴馬として気になるのがキングカメハメハ系リオンディーズ産駒⑪ジャスティンロック。父、母系ともにマイナー血統で無視してしまいそうになりますが、皐月賞も差のない7着ですし今回もどさくさ紛れで好走するのではと警戒しています。
ダノンベルーガ、ドウデュースから流せば当たるレースだと思いますが、どの馬に流せばいいのかが難解なレースになりそうです。オークス同様ダービーも2ケタ人気の馬が絡みやすいレースなので、絞り込まず手広くいく必要がありそうです。
今年も硬い高速馬場だと思いますが、今年の東京芝は例年より馬場が荒れていますからコース替わりでどこまでカバーされているか、土曜の勝ち時計、上り3Fの時計、さらには例年通りの血統が来ているかを注視したいです。