脱4着競馬研究室

孤高の競馬アナリストの予想奮闘記

何故か来ないあの王道血統、良馬場なら波乱あり!~2022天皇賞・春の出走馬血統診断~

kakikenです。

 

今回はGⅠのある木曜、出走馬血統診断をします。

天皇賞・春には血統で面白い傾向があります。

あの王道血統が相性最悪なのです。

その血統はキングカメハメハ

キングカメハメハ産駒はこのレースで馬券になったことがありません。

キングマンボ系まで広げて2011年エイシンフラッシュキングズベスト産駒)の2着があるだけ。

昨年阪神施行で変化するかと思いましたがやはり馬券になりませんでした。

今年も有力馬にキングカメハメハ系の血がある産駒が何頭もいます。

そこで思ったのが「良馬場なら荒れる!」です。

しかし週末、嫌がらせのような中途半端な天気予報。

パンパンの良馬場だったらキングカメハメハの血がある馬はバッサリ切れると思っていますが、万が一馬場が渋れば、渋った馬場が得意のキングカメハメハ系が来る可能性は残るでしょう。

というわけで今回は総合評価、良馬場と重馬場の評価で診断します。

 

 

①アイアンバローズ    総合B  良馬場C 重馬場B

オルフェーヴルステイゴールド系)

母父Royal Anthem(ヌレイエフ系)母母父Red Ransom(ロベルト系)

ステイゴールドの血は春の天皇賞では王道血統ですが、オルフェーヴルはイマイチなので評価を下げます。

今の阪神の使い込んだ硬い馬場はオルフェーヴル産駒には向きません。ただ、馬場が渋ると合う感じ、しかもこの馬自体は後半馬場の方が好走傾向にあることから馬場が渋れば面白い存在になりそうです。

 

②ハーツイストワール    総合C  良馬場C 重馬場C

ハーツクライ 母父キャプテンスティーヴ(ダマスカス系)

母母父ブライアンズタイム(ロベルト系)

母系が完全にダート血統で使い込んだ荒れ馬場の良馬場は合いそうですが、時計勝負になると厳しい印象で良馬場なら高速決着がありえる今の阪神では評価を下げます。なのでむしろ時計の掛かる重馬場が合いそうですがGⅠの流れだと厳しい。今年の皐月賞のようなGⅠなのに緩い流れになれば好走可能。

 

③ディバインフォース     総合C  良馬場C 重馬場B

ワークフォースキングマンボ系)母父ゼンノロブロイサンデーサイレンス系)

母母父Alzao(リファール系)

全体にタフさのある血統構成で悪くはないがGⅠでの底力でいくと全て物足りない。

 

④ユーキャンスマイル  総合C 良馬場C 重馬場C

キングカメハメハ  母父ダンスインザダークサンデーサイレンス系) 

母母父Sharpo(ネイティヴダンサー系)

母父ダンスインザダークは硬化した今の阪神芝は合うので買いたくなるが、相性最悪のキングカメハメハ産駒ということ、追い込み脚質も合わない。何より年齢的な衰えを感じる。

 

マカオンドール   総合A 良馬場B 重馬場A

ゴールドシップステイゴールド系)

母父Darshaan(ミルリーフ系)母母父ヌレイエフ

勝ち切れないツメ甘馬なのでGⅠのタフな流れは絶対合う。前走阪神大賞典は位置取りも後ろ過ぎたが、前残りの緩い流れも合わなかった。昨年のようなレコードタイム決着だと一抹の不安はあるがタフな流れを作るタイトルホルダーの存在が今回この馬にプラスに働くはず。

 

⑥メロディーレーン  総合D 良馬場D 重馬場C

オルフェーヴルステイゴールド系)母父Motivatorサドラーズウェルズ系)

母母父Shirly Heights(ミルリーフ系)

タイトルホルダーの半姉でスタミナはあるが、本質がスローのヨーイドン競馬向きでGⅠの流れは合わない。

 

⑦テーオーロイヤル  総合B 良馬場B 重馬場B

リオンディーズキングカメハメハ系)

母父マンハッタンカフェサンデーサイレンス系)母母父krisS(ロベルト系)

スタミナがあり、それなりの速い時計にも対応できているので能力の高さを感じるが底力はイマイチ。マイペースの先行で力を発揮するタイプ、タイトルホルダーのタフな流れに巻き込まれてどうなるか不安。キングカメハメハリオンディーズという点もGⅠでは荷が重い印象。

 

⑧クレッシェンドラヴ 総合D 良馬場D 重馬場B

ステイゴールド 母父サドラーズウェルズ 母母父kris(ネイティブダンサー系)

血統だけ見れば悪くないが、この馬自身は緩い流れ向きでGⅠ向きではない。重馬場で時計も上りも掛かるようなレースになれば好走可能。

 

⑨ヒートオンビート 総合C 良馬場C 重馬場A

キングカメハメハ 母父ディープインパクト

母母父Marjyu(ノーザンダンサー系)

キングカメハメハ産駒ということでこのレースではマイナス。しかし母母父Marjyuは重馬場得意の血統なので馬場が渋った時は一気に浮上する。

 

⑩トーセンカンビーナ  総合A 良馬場B 重馬場A

ディープインパクト 母父Hawk Wing(ミスタープロスペクター系)

母母父パントレセレブル(ヌレイエフ系)

このレースの穴馬だろう。昨年ディープインパクト系産駒がワンツースリーしていることからディープインパクト産駒のこの馬にはマークが必要。先週阪神マイラーズカップ3着ファルコニアの全兄で今の阪神の馬場は間違いなく合っている。20年京都での天皇賞で5着しているので能力は足りている。問題は追い込みという脚質。例年このレースは直線一気の追い込みなどあり得ないので差しが届く展開になるかが条件。

 

マイネルファンロン 総合C 良馬場C 重馬場B

ステイゴールド 母父ロージズインメイ(ヘイロー系)

母母父ブライアンズタイム(ロベルト系)

ステイゴールド産駒に母母父ブライアンズタイムで血統構成的には悪くない。使い込んだ阪神の馬場も合う印象。高速決着は向かないので馬場が渋ってどこまでという印象。

 

⑫ハヤヤッコ   総合D 良馬場D 重馬場C

キングカメハメハ 母父クロフネ 母母父サンデーサイレンス

パワータイプでスタミナタイプではない。芝ならスローのヨーイドン競馬が向くがさすがにGⅠでは厳しい。

 

⑬ロバートソンキー 総合B 良馬場C 重馬場A

ルーラーシップキングカメハメハ系)

母父サンデーサイレンス 母母父シンボリルドルフパーソロン系)

母母父シンボリルドルフから絶対的スピードが不足している。しかし、この馬はマカオンドールと似ていて格下馬だが神戸新聞杯3着しているように重賞のタフな流れの方が向く馬。恐らくこのメンバーでもそこそこ上位に来るはず。さすがに良馬場のGⅠでは厳しい印象だが、ルーラーシップ産駒ということで重馬場や、タフな流れで時計が掛かる馬場になれば好走可能。

 

⑭ヴァルコス 総合C 良馬場C 重馬場C

ノヴェリスト 母父ダンスインザダーク 母母父Alzao(リファール系)

スタミナ豊富な血統構成。逆に言うと絶対的なスピード不足。今の硬い阪神の馬場は合うと思うがさすがにGⅠはスタミナだけでは物足りない。

 

⑮タガノディアマンテ 総合C 良馬場C 重馬場B

オルフェーヴルステイゴールド系)

母父キングカメハメハ 母母父トニービン

高速決着など時計勝負は絶対向かない。平均かそれ以下の時計で安定して走るタイプなのでGⅠ向きではない。父オルフェーヴル、母父キングカメハメハと重馬場に合う構成なので重馬場で緩い流れならそれなりに好走は可能かと。

 

⑯タイトルホルダー  総合B 良馬場B 重馬場A

ドゥラメンテキングカメハメハ)母父Motivatorサドラーズウェルズ系)

母母父Sharly Heights(ミルリーフ系)

タフな流れで押し切れるスタミナ、スピードともに兼備している馬で能力的には抜けている。しかし野芝開催の中山セントライト記念大敗から野芝色の強い今の阪神芝への適性が若干不安あり。レース相性の悪いキングカメハメハ系でしかも適性が合わない時の脆さがあるのがドゥラメンテ産駒の特徴なので過信はできない。さらに言えば今週末の阪神が内が悪く差しが決まる馬場ならバッサリ切ってもいいだろう。

 

⑰シルヴァーソニック 総合B 良馬場C 重馬場B

オルフェーヴルステイゴールド系)

母父トニービン 母母父リファール(ノーザンダンサー系)

アイアンバローズとほぼ似たタイプで、オルフェーヴル産駒なので今の硬い阪神の馬場は合わない。だた母系はアイアンバローズ同様悪くない。GⅠでは物足りない印象、良馬場より馬場が渋った方が合う感じ。

 

⑱ディープボンド 総合A 良馬場A 重馬場A

キズナディープインパクト)母父キングヘイローダンシングブレーヴ系)

母母父カコイシーズ(ネイティブダンサー系)

昨年2着、このレースは近年ディープインパクト系が良い。母父の野芝適性が高いキングヘイローからも今の硬い阪神芝は合う。重馬場実績もあり重馬場も何ら問題ない。普通に走れば勝ち負け。唯一不安は大外枠。大外で位置取りなどで後手を踏んだり、好位取るのに手間取って道中ムダな脚を使わされると内枠でロスなく立ち回った馬にやられる可能性はある。

 

 

以上、天皇賞・春の出走馬血統診断でした。

確定枠順を見て「おいおいやめてくれよ」というのが率直な感想でした。

2強が同枠。恐らく多くの人が同じことを思ったのではないでしょうか?

「8枠で決まり」と。

確かに有力馬が入っているので一頭くらい来るとは思いますが、多くの人が同じことを考えている時って、その期待は大体裏切られますから8枠絶対とは決して言えないでしょう。

昨年もでしたが、今年の阪神は圧倒的に内枠有利。3200Мなら枠は関係ないということでは無いと思います。不利な大外に2強が入った。

その辺りが馬券的に面白くするかもしれません。

今のところ、ディープボンドが絶対的優位で、タイトルホルダーには死角あり。

狙いはマカオンドールとトーセンカンビーナの2頭です。

週末の馬場チェックのポイントは最後の直線で内側が伸びるかどうかです。外が伸びる馬場だといよいよタイトルホルダーは不利になって行くと思います。