kakikenです。
今回は週末行われる菊花賞の血統診断を行います。
今の京都芝は血統的には重い芝、重馬場イメージの血統ダンチヒ系、デピュティミニスター系、そして野芝色が強いので欧州血統がハマりやすい馬場だと言えます。
今年は馬場読みには特に注意が必要です。
リニューアル以前になかったことが先週秋華賞で起きたからです。
馬場改修、路盤改修の影響だと思われますが、先週の秋華賞では重馬場にも関わらず上りが速くなりました。
これは重馬場でも直線が走りやすいということです。
この特徴は東京と同じで、もしかすると今の京都は東京向きの馬が合う馬場になっている可能性があります。
通常重馬場ならタフさをイメージしますが、現実には重馬場ほどスローのヨーイドン競馬になるので、スタミナより上りの脚、切れ味が要求される馬場だと思います。
そうなるとダービー上位馬向きの馬場なので、重馬場なら人気通りの結果になる可能性が高いです。
スタミナ型の穴馬の台頭があるとすれば良馬場でのレースになると思います。
正直近年は距離不安を囁かれる馬ほど好走していますし、血統より実績から見える馬キャラを重視する方が的中に近づける感じがします。
なので今回はいつもの血統面、そして菊花賞に合う馬キャラ度合いの診断、それを踏まえた総合的評価をしています。
すでに枠順が確定していますので、馬番通りに評価していきます。
①トップナイフ 血統B 馬キャラB 評価C
父デクラレーションオブウォー(ダンチヒ・ノーザンダンサー系)
母父スピニングワールド(ヌレイエフ・ノーザンダンサー系)
母母父バンブーアトラス(リボー系)
デクラレーションオブウォー産駒はツボが小さい種牡馬だが、重馬場限定なら今の野芝色の強い京都の馬場はハマりそう。ただ重馬場になればソールオリエンスなど適性が高い馬が多くいるので相手関係的には厳しいかもしれない。
②ウインオーディン 血統C 馬キャラC 評価C
血統的には菊花賞エピファネイアの産駒で、ロベルト系の血は本来菊花賞で合っていますが、母系は長距離イメージは無くマイナス。馬キャラ的に目立つ特徴は無い。
③シーズンリッチ 血統B 馬キャラC 評価C
母母父Indygo Shiner(エーピーインディ・ボールドルーラー系)
血統的には距離はこなせそうだが、持続タイプではなく、どちらかと言えばヨーイドン競馬タイプ。なので重馬場でヨーイドン競馬になれば多少やれそう。正直好走イメージは湧かないが、何度も指摘しているように『好時計で勝った毎日杯馬はGⅠで馬券になる』ということだけが侮れない要素。
④ダノントルネード 血統B 馬キャラB 評価C
母父Manhattan Rain(フェアリーキング・ノーザンダンサー系)
母母父Charge Forwar(レッドランサム・ロベルト系)
京都新聞杯2着なので京都コース相性がありそうな点は評価できるが、血統構成などは可もなく不可もなく、積極的に買える要素は薄い。
⑤パスクオトマニカ 血統C 馬キャラC 評価C
父ヴィクトワールピサ(ネオユニヴァース・サンデーサイレンス系)
母母父Include(ブロードブラッシュ系)
中距離タイプで血統的にもバランスが悪く、GⅠで好走する感じはない。
⑥リビアングラス 血統B 馬キャラB 評価B
母父Curlin(スマートストライク・ミスタープロスペクター系)
母母父ロイヤルアカデミー(ニジンスキー・ノーザンダンサー系)
タフなキズナ産駒らしく、切れる脚は無いが先行してしぶとく粘るタイプ。京都新聞杯3着からも下り坂で加速してどこまで粘れるかのイメージ。良馬場のタフな流れ向き、重馬場のヨーイドン競馬は向かない。
⑦タスティエーラ 血統B 馬キャラB 評価B
母母父フレンチデピュティ(デピュティミニスター・ノーザンダンサー系)
重馬場血統の塊で、ダービーを勝てたことが不思議な血統構成の馬。母父マンハッタンカフェは菊花賞馬だが、菊花賞で馬券にならない血統など、マイナス要素で高い評価は出せないが、それらを越えた馬の可能性があるのでそこは悩ましい。ここでの結果で明らかになるだろう。
⑧サヴォーナ 血統B 馬キャラB 評価B
母母父Lord At War
タフさを感じる血統構成。良馬場や前走神戸新聞杯のようなタフなレースになればそのスタミナを活かせるレースが出来そう。ただ上りの脚は根本的にはないので重馬場のヨーイドン競馬では分が悪そう。
⑨ノッキングポイント 血統C 馬キャラC 評価C
父モーリス(スクリーンヒーロー・ロベルト系)
母母父サンデーサイレンス
実績的には評価できるが菊花賞が合う血統ではない。ただヨーイドン競馬、上り勝負のレースは合うので重馬場になれば上位争いは可能かもしれない。
⑩マイネルラウレア 血統B 馬キャラC 評価C
母父ロージズインメイ(デビルズバッグ・ヘイロー系)
母母父マイネルラヴ(シーキングザゴールド・ミスタープロスペクター系)
ステイゴールド系産駒という点だけがプラス。他の面では強調すべき点は無し。
⑪サトノグランツ 血統B 馬キャラA 評価A
父サトノダイヤモンド(ディープインパクト・サンデーサイレンス系)
この馬はヨーイドン競馬では切れ負けするタイプだが、下り坂を利用して加速できる京都コースは得意なので良馬場、重馬場でも勝負になりそう。種牡馬サトノダイヤモンドにGⅠで好走できる底力があるかどうか。この種牡馬の今後の命運はこの馬に懸かっているだろう。
⑫ハーツコンチェルト 血統B 馬キャラS 評価A
母父アンブライドルズソング(ファピアノ・ミスタープロスペクター系)
ダービー3着、神戸新聞杯5着は20年前の菊花賞馬ザッツザプレンティと同じ。馬キャラ的にはドハマり、京都下り坂を味方にして勝ち負けするイメージ。
⑬ナイトインロンドン 血統C 馬キャラC 評価C
父グレーターロンドン(ディープインパクト・サンデーサイレンス系)
母母父カコイシーズ(アリダー・ネイティブダンサー系)
メジロマックイーンのような昔ながらの在来血統は野芝色の強い馬場が合うが、合う馬場のイメージはボコボコの荒れ馬場の野芝。路盤改修で上り3Fの速さも要求される今の京都では厳しいだろう。
⑭ソールオリエンス 血統B 馬キャラB 評価B 重馬場A
母父Motivator(サドラーズウェルズ・ノーザンダンサー系)
母母父Quest For Fame(レインボウクエスト・ブラッシンググルーム系)
母系はA評価。評価を下げたのはキタサンブラック産駒の京都コースへの不信。さらに馬キャラ的に皐月賞のパフォーマンスを見る限り、京都の下り坂をプラスにするタイプではなく評価は下げた。良馬場なら案外の結果もありえる。ただ重馬場なヨーイドン競馬的になるのでこの馬の直線の爆発力が活きるだろう。
⑮ファントムシーフ 血統B 馬キャラS 評価A
母父メダグリアドーロ(サドラーズウェルズ・ノーザンダンサー系)
血統で見ればハービンジャー産駒という点が微妙だが、馬キャラとしてはハーツコンチェルト同様にいかにも菊花賞好走するタイプ。戦績的に切れ負けして惜しい結果が多いことから京都の下り坂をプラスに出来そうな馬。神戸新聞杯の内容が秀逸で良馬場なら勝ち負け必至。
⑯ショウナンバシット 血統B 馬キャラA 評価B 穴馬
父シルバーステート(ディープインパクト・サンデーサイレンス系)
母父メダグリアドーロ(サドラーズウェルズ・ノーザンダンサー系)
母母父Awesome of course(デピュティミニスター・ノーザンダンサー系)
可もなく不可もなし、血統も実績も中途半端で手が出にくいタイプだが、強力なプラス材料が菊花賞と相性のいい『すみれS好走馬』という点で、このレースの穴馬候補。スローのヨーイドン競馬が合うシルバーステート産駒なので重馬場が理想。
⑰ドゥレッツァ 血統C 馬キャラC 評価C
母父More Than Ready(ヘイロー系)
未勝利~3勝クラスまで4連勝中と力のある馬だと思うが、母系がイマイチ、連勝する上り馬は菊花賞好走キャラとは真逆なので買い要素が無い。
以上、菊花賞出走馬血統診断でした。
現時点で候補として⑫ハーツコンチェルト、⑮ファントムシーフ、⑪サトノグランツ、⑭ソールオリエンス、⑦タスティエーラ。
穴馬は⑯ショウナンバシットだと考えています。
個人的に有力だと思っている馬が全て外枠に入ったことが悩ましいです。
外枠でも馬券になっていますが、特に8枠は京都施行では馬券になっていないことは気になります。
良馬場ならハーツコンチェルト、ファントムシーフ中心で、重馬場ならソールオリエンス中心といったイメージで考えていますが、正直ロスなく競馬が出来る内枠の方が有利な気が、先週の秋華賞を見る限りしますので、内枠の馬を見直す必要もありそうです。
京都は週末雨の予報もありますので、馬場状態、特に上り時計の速さに注意して、最終的な結論を出そうと思います。