kakikenです。
今回は週末阪神競馬場で行われる宝塚記念の出走馬血統診断を行います。
この時期の阪神芝で基本重視する血統が
キングマンボ(キンカメ)系、ロベルト系、重馬場適性の髙いアメリカンノーザンダンサー系(ダンチヒ系、デピュティミニスター系、ストームキャット系)です。
いわゆる良でも重い芝です。
基本重くタフさのある馬場とも言えます。
その他の特徴としては今開催でも顕著ですが野芝色の強い芝で、キングヘイローやアカテナンゴに代表される野芝血統がある馬が好走しやすい馬場でもあります。
宝塚記念においてはキングカメハメハ系は馬場不問でハマっていますが、馬場が渋ればステイゴールド系、良馬場ならハーツクライ、トニービン系がいいです。
宝塚記念は前半1000Мは緩んでも後半1200Мからハイペースになる持続タイプ向きのレースになることが多く、切れ負けする持続タイプの伏兵が好走できるレースでありますし、GⅠで2,3着の多い馬が悲願のGⅠ初制覇をするレースが宝塚記念が多いのもタフなペースのレースが多いことが理由にあると思われます。
今回は血統面と距離適性、ハイ(持続)ペース向きかスローペース向きかのペース適性の診断をします。※ハマり血統は赤字表記
既に枠順確定していますので枠順で評価していきます。
①ライラック 総合評価B
血統B 距離A 持続B スローB
母父キングカメハメハ(キングマンボ・ミスタープロスペクター系)
血統的には宝塚記念向き。タフなレースは合うが高速決着は向かないので、重馬場などの時計の掛かる馬場が理想。
②カラテ 総合評価C
血統A 距離B 持続C スローA
父トゥザグローリー(キングカメハメハ・ミスタープロスペクター系)
母父フレンチデピュティ(デピュティミニスター・ノーザンダンサー系)
この馬の祖母はステイゴールドの近親という点から血統的にはハマりが多いが、この馬は持続タイプではなくスローのヨーイドン競馬向き。時計の出ない荒れ馬場、重馬場向きなので当日は時計が掛かる馬場か重不良馬場なら好勝負も可能。
③ダノンザキッド 総合評価B
血統B 距離B 持続B スローB
母母父Diesis(ネイティブダンサー系)
前走大阪杯でも触れたが基本ヨーイドン競馬が向かない馬なので持続タイプのレースは合うと思うが距離適性として王道根幹距離(16,20)向きで芝2200Мは合わない感じ。血統的にはハーツクライ系ジャスタウェイ産駒、母父がデインヒル・ダンチヒ系で悪くはない。全体的に悪くないが何となく合わない印象。
④ボッケリーニ 総合評価B
血統A 距離A 持続A スローB
父キングカメハメハ(キングマンボ・ミスタープロスペクター系)
血統的には悪くないがGⅠでは物足りない印象。前走のような野芝色が強く、雨上がりで硬化した馬場が合うのでそういう馬場になれば好走も可能だろう。
⑤イクイノックス 総合評価A
血統A 距離A 持続A スローA
母父キングヘイロー(ダンシングブレーヴ・ノーザンダンサー系)
ここ3走強い勝ち方をしているが、3歳春まではGⅠ2着、2着とツメ甘馬だった点からも宝塚記念向きであるし、血統面も母系が今の阪神芝が合う血統。さらにキタサンブラック産駒なのである程度の重馬場もこなせるはず。死角は見当たらないが、凡走パターンがあるとすればハイペースに巻き込まれ力尽きて最後追い込み馬に差されて3着とかくらい。
⑥スルーセブンシーズ 総合評価A
血統A 距離A 持続A スローB
父ドリームジャーニー(ステイゴールド・サンデーサイレンス系)
母母父Seattle Slew(ボールドルーラー・ナスルーラ系)
父、母父が宝塚記念血統で、母母父に持続系種牡馬ボールドルーラー系がありいかにも宝塚記念が合う血統構成。阪神は芝2000Мで2度大敗しているがヨーイドン競馬要素の強いレースで不向きだった。宝塚記念は中山タイプがハマるレースなので中山巧者のこの馬がハマる可能性が高く、期待込みの高評価。
⑦プラダリア 評価B
血統B 距離A 持続B スローB
母母父フォーティナイナー(ミスタープロスペクター系)
デビュー以来2ケタ負けが無いどんなレースでもそこそこ走る馬。血統も悪くないが成績同様にワンパンチ足りない印象がある。ただ、そういう馬が一番ハマるのが非根幹距離なので芝2200Мのこの舞台は合うはずで好走してもおかしくない。
⑧ヴェラアズール 総合評価B
血統A 距離A 持続B スローA
父エイシンフラッシュ(キングマンボ・ミスタープロスペクター系)
母母父サンデーサイレンス
血統だけ見るとハマりが多い。キングマンボ系ではあるが王道ではないエイシンフラッシュ産駒で、こういうマイナー種牡馬は非根幹(14,18,22)距離向きになりやすく距離適性はありそう。ただしパワー系のヨーイドン競馬向き切れ味タイプなので持続ペースになりやすい宝塚記念では少し合わない印象。
⑨ジャスティンパレス 総合評価B
血統B 距離A 持続B スローA
母父Royal Anthem(ヌレイエフ・ノーザンダンサー系)
母母父Red Ransom(ロベルト系)
血統は可もなく不可もなし、何となく悪くない印象。野芝中京芝2200Мの神戸新聞杯勝ちがあるので馬場適性はありそうだが、本質持続タイプではないので同じ芝2200Мでも宝塚記念向きには思えない。好走するなら馬場が渋って上り勝負の競馬になった時だろう。
⑩ディープボンド 総合評価B
血統A 距離A 持続A スローC
母父キングヘイロー(ダンシングブレーヴ・ノーザンダンサー系)
母母父カコイシーズ(アリダー・ネイティブダンサー)
持続タイプなので宝塚記念のようなレースは合うが、前回天皇賞でも指摘したようにこの馬は仕掛けどころで素早く加速できないのでいつももどかしい結果になるのだが(だからこそ下り坂で加速できる京都が合っている)今回も仕掛けどころでスムーズに加速できるようなハイペースになれば好走可能。
⑪ジェラルディーナ 総合評価A
血統A 距離A 持続A スローB
父モーリス(スクリーンヒーロー・ロベルト系)
『大阪杯出走馬血統診断』で「宝塚記念で狙いたい馬」と書いたように、この馬は芝2200М適性が高いので当然宝塚記念も舞台は合っている。血統的にもモーリス産駒は今の阪神芝は合っている。大阪杯の後に海外遠征しているのが余計な感じだが万全ならこのメンバーでも勝ち負け出来る。
⑫アスクビクターモア 総合評価B
血統B 距離A 持続A スローC
母父レインボウクエスト(ブラッシンググルーム系)
母母父ナイトシフト(ノーザンダンサー系)
前走は暴走気味の先行策で大敗したが、本来持続タイプの先行馬なので宝塚記念のようなレースは合っている。母父に野芝血統レインボウクエストがあるので雨上がりの気温上昇で馬場硬化した時などは狙える。
⑬ジオグリフ 総合評価C
血統B 距離B 持続C スローA
母父キングカメハメハ(キングマンボ・ミスタープロスペクター系)
母母父サンデーサイレンス
ドレフォン産駒がスローのヨーイドン競馬向きなので持続ペースになりやすい宝塚記念は基本合わない。重馬場、不良馬場などで時計が掛かるという条件なら好走可能。
⑭ブレークアップ 総合評価B
血統A 距離A 持続B スローB
母母父キングズベスト(キングマンボ・ミスタープロスペクター系)
血統構成だけ見ると、今の阪神芝が合う血統ばかりでドはまりだが、全てがマイナーで底力不足な印象。良馬場の高速決着より重馬場のタフなレースが向きそう。
⑮ユニコーンライオン 総合評価C
血統B 距離B 持続B スローB
父No Ney Never(ストームキャット・ノーザンダンサー系)
母父High Chaparral(サドラーズウェルズ・ノーザンダンサー系)
母母父Topsider(ノーザンダンサー系)
イメージとして良馬場の平均ペース型、柔らかい馬場より硬い馬場の方が合う印象。ノーマークで内枠を利してロスなく逃げて2着した21年より今年はメンバーも強力、よほど恵まれた展開にならない限り好走は厳しいだろう。
⑯モズベッロ 総合評価C
血統B 距離B 持続B スローB
父ディープブリランテ(ディープインパクト・サンデーサイレンス系)
母父ハーランズホリデイ(ストームキャット・ノーザンダンサー系)
母母父セイントバラード(ヘイロー系)
この馬の好走条件は時計も上りもかかる馬場。重不良馬場なら勝負になるが、仮に不良馬場になっても重馬場巧者が多い今回はこの馬に順番が回るのは厳しいだろう。
⑰ドゥラエレーデ 総合評価B
血統A 距離A 持続B スローB
父ドゥラメンテ(キングカメハメハ・ミスタープロスペクター系)
3歳の出走だが無謀なチャレンジではなく好走可能な馬である。スルーセブンシーズ同様に血統的にはドハマりだが、高速決着になると不安がある。どちらかと言えば時計が掛かるタフな馬場が向きそうなので重馬場が理想。ボロ負けか3着内好走という極端な結果になりそう。
以上、宝塚記念出走馬血統診断でした。
現時点では人気ですがやはり⑤イクイノックスが抜けている印象です。
相手候補は牝馬2頭⑪ジェラルディーナ、⑥スルーセブンシーズです。
ジェラルディーナは芝2200М適性が高く、スルーセブンシーズは血統面が魅力で阪神芝2200Мの持続的な流れが合いそうです。
この3頭⑤⑥⑪は絶対買う3頭です。
イクイノックスを負かすのは牝馬?
次点候補として時計と上りが掛かるなら⑩ディープボンド、血統はドハマりで未知の魅力がある3歳馬⑰ドゥラエレーデあたりが面白いと思っています。
他では馬場次第、ペース次第で①ライラック、⑧ヴェラアズール、⑨ジャスティンパレスなども侮れません。
絞り切れるか不安なので絞って⑤⑥⑪の3頭勝負!
と、いきたいところですが、
いつものように馬場の硬化具合、時計の速さ、上り3Fの速さなどから最終的に判断しようと思います。