脱4着競馬研究室

孤高の競馬アナリストの予想奮闘記

発表よりはるかに重い馬場状態で撃沈~3/2・3/3日曜の重賞予想の結果~

kakikenです。

 

日本の馬場状態の区別は良、稍重、重、不良。

正直この4種類では大雑把すぎます。

先週末の芝は稍重に回復するのは速いですけどそこから良に回復が遅かったです。

気温が低いというのもありますが「ダートなのか?」というくらい回復しませんでした。

ん?

そうか、ダートみたいな芝か。

土日の重賞、特に3歳戦は血統構成ではダート馬っぽいのが好走していました。

まともな芝だと思って予想したのが失敗でした。

 

では土日重賞の予想を振り返ります。

土曜阪神11R チューリップ賞 芝1600М

(予想)

出走メンバーを見た時「キズナ産駒が人気? 大丈夫か?」と思いました。

例年の傾向では基本直線ヨーイドンの上り3F勝負。

ここは素直に上りの速い馬をチョイスします。

⑨スティルブルー 

新潟、東京で速い上りを駆使。前走フェアリーSはいい脚を見せたものの平坦向きかなと思わせる面も感じました。それらは母父スマートファルコンというマイナーさから来るものだと思います。チューリップ賞はマイナー血統が好走する最後のレース。GⅠでは厳しいと思われますが、逆にそのマイナーな母系で2,3着に来れると思います。

⑩ガルサブランカ

イクイノックスの半妹ということで注目されていますが、この馬も新潟、東京でキズナ産駒らしからぬ切れる脚を駆使。血統で見れば母父キングヘイロー。先週阪急杯2着したアサカラキングと父、母父が同じ。今の阪神の馬場は合っている血統なのでここも好走必至。

⑯タガノエルピーダ

この馬が勝った新馬戦は時計、上りとハイレベルでした。この新馬戦逃げて2着したクランフォードが速くレベルの高い馬でレースレベルを上げていました。このレベルの高さをチェックしていれば朝日杯3着好走も納得できます。大外枠でロスがありそうですが普通に馬券圏内はある馬です。

⑤ミラビリスマジック

マジックキャッスル、ソーヴァリアント、ソーダズリングの半妹。中山マイルで新馬、1勝クラスを連勝。中山マイル好走馬は大概他コースでは切れ負けする印象ですけど、年末年始の中山は予想外に上り3Fが速い馬場でしたし、この馬は2戦とも先行して速い上りを駆使、菜の花賞は勝ち時計も速くこの馬のポテンシャルの高さを感じました。なので阪神にコースが替わっても好走できそうです。

以上4頭が切れ味重視で選んだ馬です。

切れ味系では無いのですが気になる馬がもう一頭。

②ラーンザロープス

シンザン記念で注目馬に挙げた馬です(10番人気4着が悔しかったです!)。切れ味勝負になりそうな今回は軽視しましたが、ここで今回権利を取れれば逆にタフな流れになりそうな桜花賞は面白い存在になりそうなので再度注目します。

②⑤⑨⑩⑯

結局キズナ産駒4頭全てチョイスしてしまいました。

そして上位人気の馬ばかり。

でも傾向にハマっているのでチョイスするしかないです。

この5頭で1~3着は独占してもらいたいです。

(結果)

1着⑥スウィープフィート    5番人気

2着⑧セキトバイースト     9番人気

3着⑪ハワイアンティアレ   15番人気

4着⑯タガノエルピーダ     1番人気

6着⑤ミラビリスマジック    3番人気

8着⑩ガルサブランカ      4番人気

10着⑨スティールブルー     2番人気

11着②ラーンザロープス     6番人気

 

もう少しいい馬場状態だと想定しての予想でしたが完全に読み違い。

真逆の適性の馬が上位に来てしまいました。

馬場状態・稍重にしては勝ち時計1分33秒1は速いと思いますがこれが軽い馬場なんて言う人がいれば間違いだと思います。

2着セキトバイーストが逃げ粘って、1着3着が差し追い込み。

これはペース展開うんぬんではなく、適性の有無が重要だったとわかる結果。

そして軽くないという根拠がデクラレーションオブウォー産駒のセキトバイーストが2着だということ。

クラレーションオブウォー産駒は走るツボの狭い馬。代表産駒で紫苑S3着シランケドや札幌記念2着トップナイフがいますが重い芝向き。

かなり特殊な馬場だったと思います。

正直私の感覚では重・不良馬場で狙う馬くらいに見ていました。

勝ったスウィープフィート、3着ハワイアンティアレもしかり。

キングカメハメハロードカナロア産駒ハワイアンティアレは「馬場が渋ればキングカメハメハ系を狙え」の格言でチェックしていた馬でしたが、さすがに人気が無さ過ぎで買うのは躊躇いました。

渋め残りなのでキンカメがある馬は選んだつもりでした。

タガノエルピーダ(母父キングカメハメハ)、スティールブルー(キングカメハメハルーラーシップ産駒)。

ただ結果としては無難なチョイスで失敗でした。

そんな特殊馬場でも4着したタガノエルピーダは崩れなかった点は評価が出来ます。

逆に脆さを見せたのが切れ味身上のノーザンF生産馬のスティールブルーやガルサブランカということです。

持続タイプだと思っていたラーンザロープスはこういう馬場の方が合いそうな感じでしたが、高速馬場の持続タイプで、重馬場でジリジリ伸びるタイプではないようです。

ミラビリスマジックはそこそこ馬場はこなしていた感じですが、適性としてはどっちつかずの微妙な馬かもしれません。

このレースは1着とこれらの馬の着差は1秒以内なので馬場次第では着順逆転は十分可能です。

今回の結果は適性の差で、実力の差ではないという見解です。

勝ったスウィープフィートの勝ちっぷりは目立ちましたが、これで強い馬と判断するのは早計だと思います。

 

 

土曜中山11R オーシャンS 芝1200М

(予想)

このレースで狙うべきは北海道重賞実績のある馬。

今の中山の馬場とリンクしているのです。

函館スプリントS、キーンランドC好走馬が好走するレースです。

候補としては

⑦ジュビリーヘッド  函館スプリントS2年連続2着

⑪キミワクイーン   函館スプリントS1着

⑫カイザーメランジュ 函館スプリントS1着

⑮トウシンマカオ   函館スプリントS3着、キーンランドC3着

⑯シナモンスティック キーンランドC2着

 

チョイスしたのは2頭。

⑮トウシンマカオは外枠は気になりますが、リンクする北海道重賞ともに3着ということで初の中山コースも問題無いでしょう。人気ですが能力含め馬券圏内は堅い1頭。

⑪キミワクイーンは函館スプリントS差し切り勝ち、続くキーンランドCは7着ですがキーンランドCは前が圧倒的有利な馬場で差しての7着は仕方ない結果。中山適性は高い馬なので流れが向けば十分勝ち負け可能です。

他では適性、血統で面白そうな2頭。

②ヨシノイースター

前走北九州短距離Sは重賞好走馬ゾンニッヒ、ブトンドールを完封。この時の小倉は北海道実績馬が走る今回と似た傾向の馬場。逆算すればこの馬は北海道未出走ですが適性は高いと思います。中山芝1200Мも昨年4月船橋Sでシュバルツカイザーに完勝。能力と適性の裏付けがあるので今回も内枠でロスなく回れば勝ち負け可能です。

⑬ダディーズビビッド

22年のこのレース4着。中山出走はこの一回ですが適性の高さを感じました。この馬の祖母ケイティーズファーストはエフフォーリアの祖母。エフフォーリアも北海道、中山共に得意なことからこの馬も血統的にも今の馬場への適性は高いはず。この馬は脆さのある馬ですが適性の合う馬場では粘り強い走りを見せてくれますので今回は期待できると思います。

他にも血統的にハマっている馬がたくさんいますが今回は絞って4頭。

②⑪⑬⑮

(結果)

1着⑮トウシンマカオ     1番人気

2着⑩ビッグシーザー     2番人気

3着①バースクライ      3番人気

4着②ヨシノイースター    6番人気

5着⑪キミワクイーン     5番人気

11着⑬ダディーズビビッド   7番人気

 

チョイスした4頭のうち3頭が1,4、5着。

残るダディーズビビッドは血統では重馬場向きですが、この馬自身は重馬場は合わないようです。敗因は馬体重増というより、稍重でしたが走りっぷりが悪く馬場が合わなかったことにあると思います。

2、3着が抜けてしまいましたが、2,3着は特に悪い面もなく、十分買える馬でしたが、妙味から4,5着の馬に期待したということが大きいです。

特に4着ヨシノイースターには自信があったので本当悔しい4着でした。

前年北海道重賞好走馬を狙う方向性は間違っていないと思います。

 

 

日曜中山11R ディープインパクト記念 芝2000М

(予想)

このレースは将来的に見ると長距離向き、切れる脚の無いタフな馬が好走傾向にあります。

アスクビクターモアにタイトルホルダーは菊花賞馬、タスティエーラは菊花賞2着、サトノフラッグは菊花賞3着。

今年のメンバーを見渡すと印象では菊花賞勝つような馬はいなそうで、せいぜい菊花賞2,3着かなという感じ。

正直現時点では適性はつかめていません。

別視点で考えますと近年好走馬の特徴として、東京芝1800М、2000Мでの好走歴があります。

以前共同通信杯皐月賞トライアイルだと指摘しましたが、このレースも東京芝1800Мあたりで好走している馬を狙えばいいような気がします。

該当するのはこの3頭。

③シュバルツクーゲル  東スポ杯2着

⑤シンエンペラー    東京芝1800М新馬戦0.5秒差勝ち

⑨ダノンエアズロック  東京芝1800М戦新馬、アイビーSと連勝

この3頭は血統的にもハマっています。

シュバルツクーゲルの半兄シュバルツリーゼは19年のこのレース2着馬。

シンエンペラー、ダノンエアズロックは血統構成が重い芝向きで、そういう血統の馬がこのレースは合っています。

③⑤⑨

この3頭で決まりと言いたいですけど。

次点は⑩ファビュラススター、⑥トロヴァトーレ

タフさという面でこの2頭は少し物足りないのであくまでも押さえ評価。

結論として

③⑤⑨⑥⑩

正直シンエンペラーとダノンエアズロック2頭は絶対来ると思っています。

シンエンペラーはここでも2着、将来的勝ち切れない馬になりそうな予感がしています。

馬券的には⑤ー⑨は厚く買いたいです。

絞るなら⑤⑨2頭軸で相手③⑥⑩

(結果)

1着⑦コスモキュランダ  6番人気

2着⑤シンエンペラー   3番人気

3着⑧シリウスコルト   9番人気

5着③シュバルツクーゲル 5番人気

6着⑥トロヴァトーレ   1番人気

7着⑨ダノンエアズロック 2番人気

9着⑩ファビュラススター 4番人気

 

チューリップ賞の波乱は納得しましたが、このレースの波乱は謎だらけ。

良に回復してもまともな良馬場ではないことを前提で予想しました。

こちらの予想を超える波乱でした。

前残りといえば前残りですけど、シンエンペラー以外の人気馬がだらしないというか弱すぎ、過剰評価だったのかもしれません。

シンエンペラーは先行して粘り通したホープフルSの内容から強いと思っていましたがここでもしっかり結果を出したことで中山適性はかなり高いです。

今回はダノンエアズロックなどをマークしていたことで前をとらえきれませんでした。

予想で触れましたが2着、ツメ甘馬キャラになりそうですが、こういう馬こそは皐月賞で馬券になりやすいのでシンエンペラーは皐月出走なら有力な馬です。

勝ったコスモキュランダは未知のアルアイン産駒という点で評価できませんでしたがレースの内容としては強い内容でした。

ただ本番皐月賞も好走できるかといえば微妙な気がします。

このレースも適性の差が今回の結果になった気もします。

良馬場発表でしたが、チューリップ賞同様で重さのある馬場だったと思います。

こういう馬場はチューリップ賞もですが、人気になったノーザンF生産馬には合わないのかもしれませんね。特に3歳なので脆さを感じます。

ダノンエアズロックは馬体重増や出来のイマイチさも感じました。血統背景からもう少し走ると思っています。

トロヴァトーレに関しては、レイデオロ産駒は正直期待外れだと思いますし、今後の重賞やGⅠでは厳しいと思います。

シュバルツクーゲルも正直物足りない結果でGⅠでは厳しいですね。

このレースで評価すべきはシンエンペラーだけでした。

 

 

 

 

以上、先週末の土日重賞の予想を振り返りました。

チューリップ賞ディープインパクト記念も正直微妙な内容で参考外のトライアイル戦だったと思います。

今週末も桜花賞トライアイルのフィリーズレビューがあります。フィリーズレビューは比較的適性の見えているレースなので今週のような酷い結果にならないように頑張りたいです。

馬キャラのはっきりしている古馬重賞の方はオーシャンSもですがそんな悪い予想はしていませんので今週末土曜中山牝馬ステークス、日曜金鯱賞はしっかりと的中させたいと思います。