脱4着競馬研究室

孤高の競馬アナリストの予想奮闘記

祝的中、騎手の差を感じた高松宮記念~3/23・3/24の重賞の予想結果~

kakikenです。

 

私は映像などで馬場読みをしますが、騎手の騎乗ぶりを見て「馬場読んでないのか? 当事者は見えない、読めないものなのか?」と疑問に感じることがありますが、高松宮記念の勝利騎手インタビューでの坂井騎手のコメントで「ああ、やっぱり勝てる騎手はしっかりわかっている」と感じ、逆にそれができない騎手との差が勝てる騎手、勝てない騎手の差だと確信しました。

後で詳細を書きますが、先週末は高松宮記念はじめ、まずまずいい結果でしたが、その予想を振り返ります。

土曜阪神11R 毎日杯 芝1800М

(予想)

このレースは傾向としてパターンが明確。

毎年言ってますが、結局ノーザンF生産馬が必ず絡むレース。

今年は4頭出走。

ルシフェル

⑤トラジェクトワール

⑧スマートワイス

⑩ニュージー

4頭とも血統的にはありそうです。

土曜は雨の影響が避けられないので重馬場を考慮してチョイスすると、馬場が渋ると野芝適性が強くなるので母母父にホワイトマズルがあるスマートワイスが面白いのですけど、その上を行く②ルシフェルと⑩ニュージーズをチョイス。

ルシフェルは母系が重馬場血統ダンチヒ系、母母父には毎日杯ハマり血統APインディ系があります。

ニュージーズは正直リアルスティール産駒というのが引っ掛かりますが、リアルスティール産駒は重馬場での好走が目立つ印象。新馬戦の勝ち方からヨーイドン競馬が合うと思いますが、その条件に今回ハマるので買いだと思います。

②⑩と①ノーブルロジャーの3頭でいいような気がします。

他のパターンでいえば、

ローテーション的にハマるパターンが同じ阪神1800Мアルメニア賞経由の馬。

⑥ナイトスラッガー アルメニア賞2着

馬場が渋ってルーラーシップ産駒はハマりそう。全く人気ないですけど、狙えるので今回あえてチョイスします。

他では注目血統からチョイス。

来週の大阪杯もそうですが、この時期馬場不問でハマる血統がフレンチデピュティ系。

④メイショウタバル 母父フレンチデピュティ

ゴールドシップ産駒なので良馬場では狙いにくいのですけど、重馬場なら狙えます。

①②④⑥⑩

絞るなら⑩から⑩ー①②④⑥です。

(結果)

1着④メイショウタバル   5番人気

2着①ノーブルロジャー   1番人気

3着③べラジオボンド    4番人気

7着②ルシフェル      6番人気

8着⑩ニュージーズ     2番人気

9着⑥ナイトスラッガー  10番人気

 

重馬場で勝ち時計が1分46秒0。

昨年の良馬場より速い時計です。

6馬身差の2着ノーブルロジャーが1分47秒0。

これも重馬場にしては速い時計で走っています。

私の見立てでは中途半端な乾きで粘着質の馬場になりやすい稍重より水分を含んだ重馬場の方が走りやすいという『スポンジ理論』がありますが、そんな感じの馬場だったと推測します。

逃げ切り勝ちのメイショウタバルの鞍上は坂井騎手。

やっぱりうまいですし、特に逃げ先行馬の騎乗は上手ですね。

ゴールシップ産駒で母父フレンチデピュティ

メイショウタバルにとってドンピシャの馬場だったこともあり、この圧勝劇が適性の差だと言うのは間違いないです。

良馬場なら違う結果になっていた可能性は高いです。

2着ノーブルロジャーはパレスマリス産駒ということで半信半疑なところがある馬でしたが、ジャンタルマンタルもそうですがこのノーブルロジャーもどんな馬場でもこなせる安定した能力を感じます。

3着べラジオボンド。私はこのブログ予想でよく『馬場が渋ればキングマンボ!』と安直にキンカメ系を狙っていますが、この馬はキングカメハメハロードカナロア産駒で母父もキングマンボ系とあって当然候補にありましたが、毎日杯においてはロードカナロア産駒の好走が無いことから切ってしまいました。

キングカメハメハ系では重馬場もあってルーラーシップ産駒の10番人気ナイトスラッガーを狙ったのですけど、重馬場にしては時計が速すぎたので全くダメでした。

重馬場でしか速い時計という特殊馬場だったせいか、今年のノーザンF生産馬は全く馬券に絡みませんでした。

この時期のノーザンF生産馬は中身が出来ていないのかタフな馬場では脆さを見せるケースが近年目立っています。

ルシフェル牝馬ということもあり馬場が響いた感はありますが、ニュージーズに関してはリアルスティール産駒の底力の無さを感じる惨敗ぶり。

ニュージーズの新馬の勝ちっぷりから『大物』と騒いでいる血統評論家や競馬記者がいたようですけど、本当に強い馬なら特殊馬場でも5着内に来て格好はつけられるはず。

なので今後も「良馬場で巻き返し」とか騒ぐのでしょうけど、あまり期待しない方がいいかと私は思っています。

 

土曜中山11R 日経賞 芝2500М

(予想)

このレースは基本が内枠先行レース。

逃げる可能性がある内枠②マテンロウレオが狙えそうな感じですが、差し馬も先行するので展開で決めつけると危険です。

最後の直線で確実に先頭グループにいると考えるのが、

マイネルウィルトス

前走は逃げて5着でしたが本来は差し追い込みもある自在性のある馬です。横山武史騎手なので展開に応じて差しや捲りをするので上位食い込みは確実、軸にするならこの馬でいいかと思います。

相手は人気の馬①ヒートオンビート、⑩クロミナンス、⑨ボッケリーニ。

①⑤⑨⑩

この4頭でほぼ決まると思いますがさらに絞って、

マイネルウィルトス流しで

⑤ー①⑨⑩

です。

(結果)

1着⑥シュトルーヴェ      4番人気

2着⑩クロミナンス       2番人気

3着⑤マイネルウィルトス    3番人気

5着⑨ボッケリーニ       1番人気

7着①ヒートオンビート     6番人気

 

予想で述べたようにマテンロウレオが大逃げを打つ形、そして最後の最後まで粘り通すあわやのレースをしました。

マテンロウレオを写真判定で退けた私の本命馬マイネルウィルトス。

最低でも3着ということでワイドを厚く勝負していたので、仕掛けが早く結果差し馬に屈しましたが、最後の最後まで必死に追って父親のマテンロウレオを競り落とした横山武史騎手の腕に感謝です。

マテンロウレオの頑張りにもわかるように、やっぱり日経賞は基本先行レースだということです。

ただ今年に関しては勝ち時計2分31秒4は日経賞としては速い時計ですのでタフな流れになり、脚を貯めていた後方待機の馬に流れが向いたようです。

勝ったシュトルーヴェは5,6番手評価、3勝クラス勝ちからの参戦ということで未知数なので買い目には入れませんでした。

2着クロミナンスはもう少し前につけるかなとも思いましたが、結果オーライな感じ。前が有利な馬場なのに戸崎騎手が馬場を読んでいなかった可能性もありそうですが。

逆に馬場を読んで前につけてしまったのが7着ヒートオンビートでした。いつも通りの差し競馬だったら結果は違っていたかもしれません。

5着が1番人気のボッケリーニ。

こちらも結果的には早仕掛けが仇になってます。浜中騎手、やらかした上に鞭の使用で制裁食らってます。この5着は仕方ないとも思いますが勝負弱さというか、騎乗ぶりが粗雑というか、思慮考慮を感じないんです。若い頃リーディングを獲った面影はないですね。戸崎騎手にも(特に関西での騎乗のお粗末さ)言えますけど、勢いだけではここ一番は勝てないということです。

浜中騎手に関しては翌日の高松宮記念でもそれが出てしまいました。

 

日曜中京11R 高松宮記念 芝1200М

(予想)

日曜は思ったより雨の量は無さそうです。

多少気温は上がるとしても重馬場のまま、回復しても稍重あたりだと想定。

土曜は重馬場でしたが、内枠、先行有利、内が伸びる馬場でした。

日曜は高松宮記念までに芝は6つレースがあり、酷使されてどうなるか?

一番の目安は8Rの芝1200М戦。

内枠の馬がくるか、外枠の馬が来るか。

内枠でも先行馬なのか差し馬なのか、外枠でも先行馬なのか差し馬なのか。

結果を参考にして高松宮記念を予想すると結構当たります。

ただ現時点ではそれはわからないので傾向に照らして予想します。

まず血統(父、母父、母母父が対象。詳しくは木曜公開の高松宮記念出走馬血統診断を参考にして下さい)。

キングカメハメハダンチヒデインヒル)、ストームキャット、ロベルト。

キングカメハメハの血でドはまりがロードカナロア産駒ですが唯一の期待だったキミワクイーンが出走除外。

母父キングカメハメハのママコチャは軽い馬場向き、マテンロウオリオンも血統的にはありそうですが極端な8枠なので切り。

ここは無難にドゥラメンテ産駒⑥ルガルのチョイス。

ダンチヒストームキャットのある馬は多くいます。

その中でも実績、馬場適性(そもそも重い芝の中京)考慮で、

②マッドクール 母母父デインヒルダンチヒ

③ナムラクレア 母父ストームキャット

マッドクールは内枠はマイナスではないです。鞍上も坂井騎手だしロスなく競馬を出来そうなので評価、チョイスとなりました。

逆に不安の中でのチョイスがナムラクレア。

土曜予想の冒頭でにおわせたコメントがナムラクレアに関してです。

ナムラクレアの内枠はたとえ内枠有利な馬場でもマイナス要素があります。

スタートで後手を踏んでしまうと位置取りが後方になってしまうこと、隣枠にいるモズメイメイが前に行くことで前をカットされる恐れ。ナムラクレアは操縦が難しいのかもしれませんが浜中騎手はこの馬で過去に後手を踏んで後方がありましたし、苦し紛れの大外ぶん回しとか、ミスを連発しています。真ん中くらいの枠なら本命、軸にするつもりでしたがこれらを理由にやめました。

それでも能力としてはメンバーでトップレベルですからロスなく走れば勝ち負けです。

それ以外の馬では、

土曜の馬場傾向のまま(先行有利)なら逃げ宣言している香港馬⑩ビクターザウィナーには触手が伸びます。

血統も母父にダンチヒ系がありますし、この馬を素直にチョイス?

ちょっと別の可能性を感じたのでそちらを取ります。

ビクターザウィナーの外に目を向けると渋った馬場で狙える先行馬がいます。

⑬ウインカーネリアンです。

母父シーキングザゴールドマイネルラヴ、母母父ハイペリオン系とバリバリの重馬場血統、そしてスクリーンヒーロー産駒。

スクリーンヒーロー産駒で思い浮かんだのが4年前2020年のクリノガウディー。

重馬場で1着になりながらも4着降着。クリノガウディーもこの時が初のスプリント戦でした。マイラーイメージが強く、その年の東京新聞杯3着、阪急杯7着からの参戦。

マイラーイメージで東京新聞杯2着のウインカーネリアンに重なるものが多すぎます。

ビクターザウィナーを見ながら先行し、2番手で競馬が出来れば直線もしかしたら!

鞍上の三浦騎手、中央競馬GⅠ初制覇もあり得るかもと思ってしまいます。

逆に先行有利の心理から差しが決まる流れになった時、イン強襲のイメージがあるのが

ロータスランド

22年重馬場で2着、昨年不良馬場で6着と重い馬場の中京芝1200Мで大崩れしておらず、鞍上岩田騎手はイン強襲の追い込みが得意なので追い込みが決まるならこの馬だと思います。

②③⑥⑫⑬

ルガル、ナムラクレア、マッドクールの3頭で1頭は馬券になるはず。

そこに穴の先行ウインカーネリアン、追い込みロータスランドが絡めばそれだけでそこそこの配当の馬券が的中できるはず。

今回はそういう結論です。

(結果)

1着②マッドクール        6番人気

2着③ナムラクレア        2番人気

3着⑩ビクターザウィナー     5番人気

4着⑬ウインカーネリアン    11番人気

5着⑫ロータスランド      12番人気

10着⑥ルガル           1番人気

 

日曜中京8レース芝1200М戦が逃げ先行、掲示板は内枠ばかりの結果。

これで高松宮記念は内枠、逃げ先行だと私は確信できました。

予想チョイスからは漏れましたが、逃げ宣言している⑩ビクターザウィナーも当然買い目に入れました。

内枠では先行できるマッドクールを重視しました。大幅な馬体増がありましたが、スプリンターズSと比較してプラス8キロ。まったく問題無く、人気が6番人気まで下がって美味しいと感じました。

マッドクールの坂井騎手は終始内を選択。

8レースで逃げ切り勝ちをしたアシャカタカと同じ内ラチでした。

その結果最後の最後まで伸びてナムラクレアを猛追をしのいでの勝利。

レース後勝利騎手インタビューで「内ラチ1頭分だけ伸びるのがわかっていました」とコメントしたことからも馬場を読み切っての勝利だったのです。

この日中京の他の芝レースをみていると逃げ先行馬は直線で内を避ける感じが多く、3着ビクターザウィナーも内を避けていました。3着粘っているのでそれも正しい選択なのでしょうけど、無難な騎乗とも言えます。

おそらくビクターザウィナーが直線外に持ち出した時、坂井騎手はシメシメと思ったはずです。勝てる騎手はこういう流れを引き寄せる運がありますね。

 2着ナムラクレアも直線マッドクールと同じ進路を取りました。

そこは正しいです。

でもそれまでの過程が相変わらずのダメダメだったと私は思います。

スタートは五分、しかし気づくと中団より後ろ。

浜中騎手が過去ナムラクレアで見せて来た多くの騎乗がこんな感じです。

無難に馬券になるためならそれで正解。

実際馬券になってくれて感謝はしています。

ただ勝ちに行くならマッドクールの直後につけるべきでした。

この日の馬場なら決め手勝負にならないのは確実、多少前目につけるのが正解です。

この差が大きいアタマ差になったわけです。

 私が期待したウインカーネリアンが4着。

内枠だったら間違いなく馬券になっていたと思います。

そこは運不運なので仕方ないです。

ほぼ私のイメージ通りの騎乗を三浦騎手もしてくれましたので納得しています。

ただ三浦騎手はレース後コメントで「頑張ってくれました」と人気薄での好走に満足しているようでした。

満足してもらっちゃ困るんです。

「内枠を引けていたら」とか悔しがって欲しいんですけど。

本気で勝ちに行く気があったのかな?と。

三浦騎手が中央のGⅠを勝てないのはその辺りの意識の低さもありそうです。

 10着ルガルの西村騎手も直線外に進路を求めて失敗しています。

4コーナー付近で同じ位置にいたルメール騎手のトウシンマカオと比べると、ルメール騎手は内への意識、西村騎手は外への意識がある騎乗ぶりがわかります。

西村騎手も若手では結果を残している騎手ですけど「わかっていないな」と思う騎乗が重賞では多くあります。坂井騎手を見習ってクレバーな騎手を目指してほしいですね。

 5着ロータスランドはこの日の前残り馬場ではほぼノーチャンスでしたが、しっかりインを突いて伸びて5着、精一杯の結果でした。

 馬券も的中、ほぼ予想通りの結果となりました。

馬場読みに関してしっかりできた結果だったと思います。

もちろん血統など各馬の適性もしっかり見極められていたと思います。

余談ですが先週木曜公開の『出走馬血統診断』で3番人気ママコチャに関して「秋冬より春夏タイプ」として低評価しましたが、レース後川田騎手も私と同じコメントを残していたことが、自分の目を確かさを裏付けてくた感じがして嬉しく思いました。

 

 

 

以上、先週末の重賞予想を振り返りました。

3頭全て当てる完全的中とはいきませんでしたが、2頭馬券圏内にもってこれているのでまずまずの結果を出せていると思います。

さて今週は阪神でGⅠ大阪杯があります。

高松宮記念同様に大阪杯は例年と大きな違いがあります。

近年はAコース最終週(近3年8週目)が今年はBコース初週での施行。

これは例年以上に内枠、先行有利の可能性が高いです。

今週も枠順の有利不利が明暗を分けるかもしれません。

さらには昨年も人気薄で3着好走したダノンザキッドを高評価したように血統も重要なレースですので、今週も木曜夕方以降公開の『出走馬血統診断』を注目してもらえればと思っています。