脱4着競馬研究室

孤高の競馬アナリストの予想奮闘記

野芝色の強い馬場が続くとしたら……~2024年日本ダービー出走馬血統診断~

kakikenです。

 

今回は週末東京競馬場で行われる日本ダービーの出走馬血統診断を行います。

夏の陽気が続いているのもあり、毎週のように「野芝色の強い馬場」と書いていますが、今週末も良馬場ならその傾向が続くと思っています。

先週オークスの予想の繰り返しになりますが、

★ロベルト系、トニービン系、キングマンボ系。

★母系(特に祖母)が現役時代重賞好走、もしくはGⅠ馬輩出など活躍していた馬

以上が今の馬場に合う血統的ポイントです。

この点を重視して、血統面と距離や切れ味、スタミナなど総合面の2つの評価をしていきます。

すでに枠順確定していますので馬番順で評価していきます。

サンライズアース   血統A 総合B 爆穴候補

レイデオロキングカメハメハミスタープロスペクター系)

母父マンハッタンカフェサンデーサイレンス系)

母母父ヌレイエフ・ノーザンダンサー

ダービー馬レイデオロ産駒でこの馬の祖母ハルーワソングは産駒に重賞馬を輩出し、ヴィルシーナヴィブロスシュヴァルグランの母ハルーワスウィートの母という名牝。新種牡馬としてサッパリ冴えないレイデオロ産駒だが、そういう冴えない産駒が走るのが今の東京芝。前走皐月賞は4コーナーで外に逸走し、直線全く追ってない12着で度外視、すみれSの強い競馬が出来れば馬券圏内ありえる穴馬。

 

②レガレイラ  血統A 総合A

父スワーヴリチャード(ハーツクライサンデーサイレンス系)

母父ハービンジャーダンチヒノーザンダンサー系)

母母父ダンスインザダークサンデーサイレンス系)

先週オークスのチェルヴィニアをハービンジャーがハマっているので急遽買い目上位に入れたが、同じ馬場が続けば母系ハービンジャーダンスインザダークのクロスは今の馬場にハマる。スワーヴリチャード産駒という点がイマイチだが、逆にイマイチ種牡馬が走る馬場ならマッチするとも言える。

 

③ジューンテイク 血統B 総合B

キズナディープインパクトサンデーサイレンス系)

母父シンボリクリスエスクリスエス・ロベルト系)

母母父サンデーサイレンス

母父シンボリクリスエスはプラス材料だが、スタミナ寄りで切れ味不足の血統構成。

上りの速い東京は合わない印象があり、上りが速い馬場だとマイナス。

 

ビザンチンドリーム 血統A 総合C

エピファネイアシンボリクリスエス・ロベルト系)

母父ジャングルポケットトニービンゼダーン系)

母母父フレンチデピュティ(デピュティミニスター・ノーザンダンサー系)

父がエピファネイアで野芝色の強いトニービンジャングルポケットが母父で例年ならバッサリ切りだが、今年の馬場ならハマっている。ただ前走皐月賞がまともに追っていないサンライズアースより下の着順ではいくら馬場が合っても馬券圏内は厳しい印象。

 

⑤ダノンデザイル 血統A 総合B

エピファネイアシンボリクリスエス・ロベルト系)

母父Congrats(APインディ・ボールドルーラー系)

母母父ストームキャットノーザンダンサー

ロベルト系エピファネイア産駒で、ダート色の強い母系で今の東京馬場は間違いなく合うはず。ただ血統構成のバランスからGⅠでの底力面で少し欠ける印象。

 

⑥コスモキュランダ 血統A 総合A

アルアインディープインパクトサンデーサイレンス系)

母父Southern Image(サザンヘイロー・ヘイロー系)

母母父Zabeel・サーゲイロード

例年ならガン無視するマイナーな血統構成だが、今年の馬場なら母系はドハマりの可能性があり、マイナー種牡馬アルアイン産駒という点も今の馬場ではプラス要素かもしれない。中山適性が相当高く、そういう馬は東京は合わない印象だが今年の馬場では軽視は禁物だろう。

 

⑦ミスタージーティー 血統A 総合B

ドゥラメンテキングカメハメハミスタープロスペクター系)

母父サドラーズウェルズノーザンダンサー系)

母母父リヴァーマンネヴァーベンド

野芝適性のありそうな古めの母系でキングカメハメハドゥラメンテ産駒で血統的評価は高いが、ヨーイドン競馬向きでGⅠのペースは合わない印象。

 

⑧アーバンシック 血統A 総合A

父スワーヴリチャード(ハーツクライサンデーサイレンス系)

母父ハービンジャーダンチヒノーザンダンサー系)

母母父ダンスインザダークサンデーサイレンス系)

レガレイラと祖母が同じ、同じスワーヴリチャード産駒ということで同等の評価。器用さに欠ける馬なのでと広い東京コースはプラス。スワーヴリチャード産駒の脆さが無ければレガレイラ同様に勝ち負けする力がある。

 

⑨ダノンエアズロック 血統B 総合B

父モーリス(スクリーンヒーロー・ロベルト系)

母父Fastnet Rock(デインヒルノーザンダンサー系)

母母父ヌレイエフ・ノーザンダンサー

ロベルト系モーリスは悪くないが、芝2400Мで来る印象がなく、母系も今の馬場がベストマッチとは言えない。素質馬で鞍上モレイラ騎手だが正直厳しい印象。

 

サンライズジパング 血統B 総合B

キズナディープインパクトサンデーサイレンス系)

母父Zoffany(デインヒルノーザンダンサー系)

母母父リヴァーマンネヴァーベンド

パワーとタフさのある血統構成で野芝色のある馬場もこなせるだろうが、上りの脚に限界がありそうで、スピード不足から東京向きではない。上りの掛かる展開、馬場にならないと厳しい。

 

⑪シュガークン 血統B 総合B

ドゥラメンテキングカメハメハミスタープロスペクター系)

母父サクラバクシンオーサクラユタカオーテスコボーイ系)

母母父ボールドルーラー

切れる脚が無いので、究極の上り勝負になる近年の馬場ならバッサリ切りの馬だが、今年は少し特殊な馬場、母系が在来血統で野芝適性は高く今の馬場は合っているので、上りが平凡なタフなレースになれば好走可能。

 

⑫シックスペンス 血統B 総合B

キズナディープインパクトサンデーサイレンス系)

母父Twirling Candy(ファピアノミスタープロスペクター系)

母母父ファピアノミスタープロスペクター

例年の馬場の究極の上り勝負になればこの馬はかなり有力だろう。問題は今年の堅い馬場が合うかどうか。母系がファピアノの血のクロスで、ファピアノ自体は野芝適性の高い血統なので、今の馬場でもこなせそうだが、タフなレース、タフな展開は不向きな印象もある。週末の馬場が上り3Fが速いなら買い、上りが掛かるなら切りか?

 

⑬シンエンペラー 血統B 総合B

父Siyouni(ヌレイエフ・ノーザンダンサー系)

母父Galileoサドラーズウェルズノーザンダンサー系)

母母父ニジンスキーノーザンダンサー

この馬はバリバリの欧州血統の馬なので時計面での限界がある馬、さらには上り3Fの脚も無いので時計も上りも速かった前走皐月賞は不向き。むしろ距離延長で他の馬の上りの時計が遅くなるならダービーの方が合う可能性がある。欧州血統は日本では野芝適性が高いので今年の野芝色が強い馬場は合っているので、後は上り3Fが極端に速くならなければ(32秒台とかなら絶望)好勝負可能。

 

⑭ゴンバデカーブース 血統C 総合C

父ブリックスアンドモルタルストームキャットノーザンダンサー系)

母父ディープインパクトサンデーサイレンス系)

母母父リアファン・ロベルト系

ヨーイドン競馬向きの血統構成。格下GⅠのNHKマイルCは平凡な時計だったので4着好走したが、さすがに最高峰のGⅠではペース面、時計面でさすがに厳しい印象。

 

ジャスティンミラノ 血統B 評価A

キズナディープインパクトサンデーサイレンス系)

母父Exceed And Excelデインヒルノーザンダンサー系)

母母父Shareef  Dancer・ノーザンダンサー

オークス3着ライトバックと似た血統構成なので野芝色の強い馬場に関してイマイチっぽいが切れ味もスタミナもあり普通に走れば二冠濃厚。唯一の不安材料は騎手。(先週オークスもだったが)追い出しのタイミングを間違えると爆発力のある差し馬に屈して2,3着になる可能性もある。

 

⑯メイショウタバル 血統B 総合B

ゴールドシップステイゴールドサンデーサイレンス系)

母父フレンチデピュティ(デピュティミニスター・ノーザンダンサー系)

母母父ダンスインザダークサンデーサイレンス系)

前走は浜中騎手の暴走もあったが、そもそもゴールドシップ産駒は基本高速馬場は向かないので前走大敗はやむを得ない。今回も似た馬場になりそうなのでこの馬には向かない可能性が高い。ただ毎日杯が強い内容、ハマる馬場なら好走する素地はある。

 

⑰シヨウナンラプンタ 血統B 総合B

キズナディープインパクトサンデーサイレンス系)

母父Zensational(ファピアノミスタープロスペクター系)

母母父ストームキャットノーザンダンサー

スピード感は無い感じで菊花賞向きの雰囲気だが、GⅠでも好走可能な底力のある血統構成。究極の上り勝負にならない馬場ならそこそこ好走、3着ならありそうな馬。

 

⑱エコロヴァルツ 血統B 総合B

ブラックタイドサンデーサイレンス系)

母父キングカメハメハキングマンボ・ミスタープロスペクター系)

母母父APインディ(ボールドルーラー系)

ダート色があり野芝適性も高そうな母系、父はマイナー種牡馬ブラックタイドキタサンブラックは輩出したが基本それ以外の産駒はパッとしない)なのでマイナー種牡馬がハマる今の馬場も合うはず。ただ今回は距離が微妙、走っても前走同様のそこそこ好走(5,6着)あたりになりそうな印象。

 

 

 

以上、日本ダービー出走馬血統診断でした。

今年の皐月賞は高速決着でしたが、直線の長さ、急坂の有無などコースの違いはありますが、馬場の雰囲気は今の東京と皐月賞の馬場は似ています。

なので今年は皐月賞上位組はそのまま上位に来る可能性が高いと思っています。

現時点の評価ですが、

ジャスティンミラノ、②レガレイラ、⑧アーバンシックの3頭。

次点で⑥コスモキュランダ、穴馬に①サンライズアースです。

ただ今回からDコースになります。先週までと馬場傾向が変わる可能性があります。

もし例年通り上り3Fが速いと判断したら⑫シックスペンスは上位候補になります。

ともかく土曜の馬場を見て最終決断したいと思います。