kakikenです。
今回は週末行われる宝塚記念の出走馬の血統(馬場適性)診断です。
例年阪神4週目に行われる宝塚記念ですが、今年も昨年同様2週目の施行。
この時期の阪神芝は良馬場でも重さを感じるタフな芝です。
近年先行有利のレースになっていますし、今年の阪神芝は春開催から内枠、先行有利の流れがずっと続いていますので脚質、枠の有利不利がありそうです。
ただ今年はハイペース逃げ馬パンサラッサの存在がポイントになります。前半3Fが速くなった年は差しが決まっていますから、パンサラッサのペース次第では差し馬の台頭が近年以上に期待できるレースになりそうです。
宝塚記念の距離芝2200Мというのは特殊距離で芝2000,2400Мでイマイチな馬が激走する穴馬台頭が期待出来るレース。2200М適性、パンサラッサの存在と例年淀みないタフな流れのレースになることが多いのでその適性の有無から評価していきます。
枠順が確定していますので枠順通りに評価していきます。
①オーソリティ ノーザンF生産 血統B 評価C
母父シンボリクリスエス(ロベルト系)
ステイゴールド系オルフェーヴル産駒で、母系もタフさがあり一見合いそうにも思えるがタイプ的には前半緩い流れのヨーイドン競馬が合う馬なので前半から淀みなく流れるハイペースの競馬は向いていない印象。
②アフリカンゴールド 血統B 評価C
母父Gone West(ミスタープロスペクター系)
ステイゴールド産駒、母系にデインヒルはこのレース勝ち馬ナカヤマフェスタに近いので血統構成としては評価できる。2200М実績もあり普通のレースなら狙えそうだがこの馬は道中スローのヨーイドン競馬タイプなのでペース的に合わない。
③メロディーレーン 血統B 評価D
母父Motivator(サドラーズウェルズ系)母母父ミルリーフ系
タイトルホルダーの全姉だがこの馬はヨーイドン競馬向き。パンサラッサが作るハイペースも向かず、芝2200Мの適性もイマイチ。
④エフフォーリア ノーザンF生産 血統B 評価B
父エピファネイア(ロベルト系)
母父ハーツクライ 母母父ネイティブダンサー系
休み明けの大阪杯は位置取りの悪さもあったが調整不足が敗因だろう。血統的にも父ロベルトや母父ハーツクライはこのレースとの相性も良く、タフな馬場、タフなレースも問題無い。一度失ったリズムが簡単に戻るとも思えず、さらにトリッキーな芝2200М戦で不安もあるが普通に走れば勝ち負け。
⑤アイアンバローズ ノーザンF生産 血統B 評価C
母父Royal Anthem(ヌレイエフ系)母父Red Ransom(ロベルト系)
父が宝塚記念血統のステイゴールド系オルフェーヴル。母系も重い馬場が合うので血統構成としては評価できる。上り3Fの掛かるヨーイドン競馬タイプの馬、ハイペース向きではないので今回は厳しいだろう。
⑥タイトルホルダー 血統B 評価B
母父Motivator(サドラーズウェルズ系)母母父ミルリーフ系
血統うんぬんの馬ではないし、阪神コースへの適性の高さからも勝ち負け必至。ただし唯一大敗したセントライト記念と同じ芝2200Мということ、さらにこのレースは前半3Fが35秒を切った時は差しが決まるのでパンサラッサ出走の今回は過信は禁物。
⑦デアリングタクト 血統C 評価B
父エピファネイア(ロベルト系)
血統的には可もなく不可もなしな感じ。芝2200Мもベストとは思えない。ただ三冠牝馬でオークス好走馬なので相性の良い宝塚記念では侮れない。
⑧ステイフーリッシュ 社台F系 血統A 評価B
母母父シルヴァーホーク(ロベルト系)
芝2200М専用機とも言える芝2200Мの鬼。父ステイゴールドに母父キングカメハメハ、母母父シルヴァーホークとドハマり血統と適性だけならトップクラス。あとは相手関係だけだがパンサラッサの作るハイペースは合うので勝ち負けも十分ありうる。
⑨マイネルファンロン 血統B 評価C
母母父ブライアンズタイム
この馬の半妹でオークス馬ユーバーレーベンが宝塚記念に出走していたら本命にするつもりだったから、似た血統のこの馬も条件的には合っている。芝2200Мの適性は高いが相手関係や年齢的にさすがに馬券圏内は厳しいだろう。
⑩ヒシイグアス ノーザンF生産 血統B 評価C
母母父ブラッシンググルーム系
父ハーツクライも悪くない、母系も悪くない。ただ実績的には重い馬場やタフな馬場は苦手、今の阪神の重い芝は合わなさそう。距離も2000Мがベストで芝2200Мは微妙。ヨーイドン競馬切れ味タイプの馬なのでパンサラッサのハイペースも合わないだろう。
⑪パンサラッサ 血統C 評価C
父ロードカナロア 母父Montjeu(サドラーズウェルズ系)
母母父ミルリーフ系
母系はタフさがあって悪くないが父ロードカナロアがイマイチ。宝塚記念は前半3Fが速すぎると必ず捕まるので、前半緩く入って中盤からハイペースというのがベストだろう。ただそのペースが合う馬が今回は揃っているので厳しい戦いになりそう。
⑫ウインマリリン 血統B 評価A
母父フサイチペガサス(ミスタープロスペクター系)
母母父ボールドルーラー系
父スクリーンヒーローは宝塚記念好相性のシルヴァーホーク系。産駒では17年2着ゴールドアクターがいる。この馬は芝2200М適性が高い馬、阪神芝2200Мでも20年強豪が揃ったエリザベス女王杯で4着。スタートから速いラップが続いたタフなレースで唯一先行して粘り通した(ちなみに昨年エリ女は前半3F暴走33秒9で先行失速し大敗)。今回パンサラッサやタイトルホルダーの速いラップにも対応できる能力はある。宝塚記念はオークス好走馬との相性がいいがこの馬はデアリングタクトが勝った20年オークスの2着馬。先週同年オークス3着のウインマイティーがマーメイドS勝ち。その流れからも狙える。
⑬アリーヴォ ノーザンF生産 血統B 評価B
母父harlan's Holiday(ストームキャット系)
母母父アンブライドルド系(ミスタープロスペクター系)
先行有利の大阪杯で唯一差した馬。父ドゥラメンテ譲りの爆発力を感じさせる差し馬。今の阪神も基本先行有利、展開次第になるが差し馬ならこの馬が筆頭。重馬場が合いそうな母系なので馬場が渋れば期待度上昇。
⑭キングオブコージ 社台F系 血統C 評価C
母父Galileo(サドラーズウェルズ系)母母父Indian Ridge(クラリオン系)
実績的に芝2200Мは合うし、母系も重い芝がいい血統なので今の阪神は合う。ただ父ロードカナロアというのが微妙で、さらに緩い流れのヨーイドン競馬タイプなのでハイペース必至の今回は流れも合わないだろう。
⑮ディープボンド 血統B 評価A
母母父カコイシーズ(ネイティブダンサー系)
重馬場が得意なので阪神6月開催の良馬場でも重い芝はベスト。タフなレースが得意のキズナ産駒なので中盤緩むことが無さそうなパンサラッサのハイペースも合う。宝塚記念はGⅠ2着の多い馬の悲願のGⅠ初制覇レースになることが多く、今年のメンバーで当てはまるのはこの馬。
⑯グロリアムンディ ノーザンF生産 血統C 評価C
母父Blu Air Force(ロベルト系)母母父ブラッシンググルーム系
ダート実績が目立つが、芝で切れる脚が無いからダートを使っているだけで、阪神芝2200М2戦して2着2回と芝適性が全くないわけではない。重馬場など上りの掛かる展開ならそこそこやれそう。
⑰ギベオン 社台F系 血統B 評価C
父ディープインパクト 母父Ghostzapper(デピュティミニスター系)
母母父ロベルト系
血統的には母父デピュティミニスター系など評価はできる。ただこの馬は芝2000Мタイプで芝2200Мが合う感じは無いしGⅠでは足りない。
⑱ポタジェ ノーザンF生産 血統B 評価B
父ディープインパクト 母父Awesome Again(デピュティミニスター系)
母母父ボールドルーラー系
母父デピュティミニスター系で重い馬場も得意。ヒシイグアス同様芝2000Мがベストな感じだが、切れ負けするタイプなので上り勝負になりにくい芝2200Мはむしろ望むところだろう。
以上、宝塚記念出走馬血統診断でした。
実績的にはタイトルホルダー、エフフォーリアが断然ですが、実績通り決まらないのが宝塚記念。
適性だけなら⑧ステイフーリッシュ、⑫ウインマリリン、宝塚記念勝ち馬のキャラ的には⑮ディープボンドが一番似合っています。
ハイペースで差しが台頭する流れになるなら外差しの⑬アリーヴォ、内差しなら⑥デアリングタクトあたりが狙えそうです。
今の阪神はとにかく内枠先行有利なので、土曜の芝レースの時計、好走馬の血統、枠や脚質の有利不利などを加味して最終決断しようと思っています。